『言語訓練用アプリ』で失語症のリハビリ効果

最終更新日:2018年6月19日

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言語聴覚士コラム

『言語訓練用アプリ』で失語症のリハビリ効果

2017.08.30

2017年7月8日・9日に開催された日本コミュニケーション障害学会学術講演会で村西幸代氏(君津中央病院言語聴覚士)が、Pepperアプリ開発・運用、医療用タブレットアプリ開発を手掛ける株式会社ロボキュア(本社:東京都中央区、森本暁彦社長)と千葉大学との共同研究によって開発された言語訓練用アプリ『ActVoice for Pepper』を活用した「失語症者に対するリハビリの臨床試験」において、有意な改善が確認できたことを発表した。

(これは君津中央病院の協力によって2015年12月より約1年半にわたり実施されたリハビリの結果に基づくもの。)

Pepperを使用した呼称訓練を実施

臨床試験では、軽~重度の慢性期運動性失語4名(45歳~76歳)を対象に、Pepperを使用した呼称訓練を実施。(訓練期と訓練休止期を1ヶ月ずつ×2回)

Pepper胸部のタッチディスプレイに絵を提示して、「これは何ですか?」と呼称を促し、Pepperが正答には「正解です」、誤答には「〇〇と聴こえました」、認識困難には「良く聴き取れませんでした」と応答。

病院内の訓練では、4症例中3症例で訓練語の正答率の改善がみられ、自宅での長期訓練(病院内の訓練で改善の度合いが少なかった1症例)でも改善が確認できたという。

ロボットと一緒に、長期的なリハビリを粘り強く練習が可能

今回病院内での訓練で有意な改善が認められなかった1例では、自宅で訓練(週に4~5回1回あたり20分程度)を継続した結果、改善が確認できた。

村西氏によると、長期的な見通しでの粘り強い練習が必要となる言語訓練だが、ロボットに対しては気負わずに、自分の苦手とすることを練習できることが最大のメリットだとしている。

また、失語症者とロボットが1:1での言語訓練がきちんと成り立ち、さらに失語症者の呼称の回数が増えるなどのメリットがみられたという。

ロボットによるリハビリメニューを拡充

今回の訓練結果から同社では、「飽きやロボットに対する抵抗などはなく、継続的な訓練を実施できた。」、「(一般的に大幅な改善は困難とされる)発症後6ヶ月以上経過した慢性期の失語症者(今回の訓練対象者は発症後3~8年経過)に改善がみられた。」、「効果を持続させるためには継続的な訓練が必要(一度改善しても訓練をやめると正答率が低下)」などと考察している。

国では、「2025年問題」に向けて医療・介護領域におけるICT技術の活用を重要施策の1つとしており、同社では今後、ロボットでの実施に適した訓練メニューを拡充していくことで、人とロボットの協働によるリハビリの実現を図るとしている。

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