補聴器の所有率が低い国内、伸びしろのある補聴器市場

最終更新日:2018年5月25日

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言語聴覚士コラム

補聴器の所有率が低い国内、伸びしろのある補聴器市場

2016.09.23

国内の補聴器の適正な供給や普及促進を行う一般社団法人日本補聴器工業会では、障害者、高齢者の福祉用具の促進を行う公益財団法人テクノエイド協会の後援とEIMA(欧州補聴器工業会)の協力を得て、難聴・補聴器に関する大規模アンケート調査『JapanTrak2015』を実施している。それによると、国内の「補聴器の所有率」は13.5%になっており、欧州諸国と比較して低い実態が明らかになっている。

聴覚ケアはうつ病や認知症を防ぐ「ヘルスケア」に

同調査によると国内の「難聴者率」(難聴またはおそらく難聴だと思っている人の割合)は11.3%で、これは欧州諸国と比較しても似通っている結果だ。それに対して補聴器の所有率では欧米諸国に比べて低いということが明らかになった。

補聴器の所有率はうつ病や認知症などの発症リスクとも関連も見られ、補聴器を所有していない難聴者では、補聴器を所有する難聴者よりもうつ病や認知症の発症リスクが高くなるという報告があり、一方で補聴器をつけることでそれらの進行が抑制できる可能性も示唆されていることもあり、聴覚ケアは『ヘルスケア』につながっているとも考えられているわけだ。

伸びしろのある国内の補聴器市場

このような背景から国内の補聴器市場では大きな伸びしろを潜めている。そのため業界では最新テクノロジーを搭載したり、スマートフォンアプリを連携させた補聴器などの新製品の開発が行われている。例えば、日本補聴器工業会の会員会社として加盟しており、世界各国で補聴器製造・販売を手掛けるオーティコン補聴器 (オートメット株式会社︰神奈川県川崎市幸区、木下聡社長)では7月5日、新型補聴器「オーティコン オープン(Oticon Opn)」を発売している。

最新テクノロジー搭載、スマートフォン連携の補聴器が登場

今回同社が発売した補聴器「オーティコン オープン」は、補聴器専用に設計された11コアチップ「Velox(TM)(ベロックス)」が搭載されている。そのため従来より高速での複数音源を同時分析処理が可能になっている。さらに、同社特有の「脳の聞く働き」を高める「BrainHearing(TM)(ブレインヒアリング)」技術も搭載された補聴器になっており、ユーザーは少ない労力で会話を理解し、会話に必要な記憶をより多く脳にとどめることができるという。

iPhoneなどの外部端末との直接接続も可能にした「TwinLink」技術も搭載。補聴器通信に最適化した省電力の近接場電磁誘導(NFMI)と2.4GHzのBluetooth通信が採用された。

身近になっているiPhoneで無料アプリ「Oticon ON」をダウンロードすると、iPhoneを補聴器のリモコンとしても活用できるという。手元に見つからない場合には「補聴器を探す」機能なども備わっている

補聴器の利便性向上や会話理解向上による聴覚ケア

同社では新しい補聴器では同社の従来の補聴器と比べて、騒音下での会話理解が30%向上したとしている。また、補聴器として世界初となる「If This Then That(IFTTT)」サービスを介したインターネット接続も可能になっており、今後は「補聴器にEメール受信のお知らせが届く」、「補聴器で自宅のセキュリティシステムのオン・オフ時通知を受け取る」などの利便性を向上させる新機能の追加も視野に入れているという。

高機能・高性能な補聴器の開発でユーザーの利便性を向上させることや会話理解の向上でコミュニケーションの問題を解決することで、補聴器の所有率の普及や聴覚ケアへの貢献、しいてはヘルスケアへの貢献がどのように進んでいくのかが補聴器市場の今後の拡大の動きとして注目が集まっている。

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