手話を使わず聴覚障害者と会話ができるアプリ

最終更新日:2018年5月22日

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言語聴覚士コラム

手話を使わず聴覚障害者と会話ができるアプリ

2014.10.30

会話をリアルタイムでテキスト化する「Transcence」という新しいアプリが生まれた。 このアプリによって聴覚障害者が会議やプレゼンテーションを始めとした「会話」を手話なしで行えるということで注目が集まっている。
聴覚障害者と密接にコミュニケーションをとる必要がある言語聴覚士にも有用なニュースとなるのではないだろうか。

従来で行われていたコミュニケーションの問題点

聴覚障害者がコミュニケーションをとろうとすることは想像よりも難しいことではない。
手話ができる相手との意思疎通は容易であるし、例え手話ができない相手だったとしても顔の表情や唇の動きで相手の感情や言葉を理解可能だ。筆談によるコミュニケーションもある。
しかし、手話ができない複数人とのコミュニケーションとなると難易度は格段に上がる。
1人1人の唇を予測していては会話が追い付かない。その結果、重要なキーワードを聞きのがす可能性も多分にあるのだ。

Transcenseとは

アクセラレータプログラムのBoostVCを活用するこのアプリは、聴覚障害者はもちろん、言語聴覚士や聴覚障害者とコミュニケーションを取る機会の少ない方々にとっても画期的である。
分散型マイクロフォンシステムを用い、個人を判別、会話をリアルタイムでテキスト化することが可能だ。
複数人の言葉を色別の吹き出しで区別することによって、耳が聞こえなくても誰が何を喋っているのかを容易に判断することができる。

Transcenseの目標

クラウドファンディングと呼ばれる、クリエイターや企業家をサポートするウェブサイトがある。
これはオンライン上でアイディアやプロジェクトを発表して資金提供を求め、発表されたプロジェクトに賛同した人が寄付をするという仕組みだ。
Transcenseのファウンダーたちはクラウドファンディングの1つ「Indiegogo」を用い、2万5千ドルの資金調達を目標としている。

成功の要となるのはTranscenseがもたらす効果だ。
聴覚障害者が複数人との会話に参加できるというメリットに加えて、聴覚障害者が必要とする費用を減少させる効果がある。
手話通訳にかかる費用は1時間につき70~120ドルと非常に高額であるのに対し、Transcenseの料金は年間360ドルであるため、活用すればするほど費用を抑えることが可能だ。

Transcenceはスタートを切ったばかりで、いまだテスト段階。
このアプリの成否如何によっては聴覚障害者の生活が大きく改善され、ハンディキャップは小さくなるだろう。聴覚障害者のサポートをする言語聴覚士としても見守っていきたいニュースではないだろうか。

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