乳幼児期の言語発達に関連する遺伝子が特定

最終更新日:2018年7月23日

Select Language >>

0120-978-003
月~土 9時~18時 / 夜間・日・祝は受付のみ
言語聴覚士コラム

乳幼児期の言語発達に関連する遺伝子が特定

2014.09.20

イギリスの科学誌『ネイチャー・コミュニケーションズ』に英ブリストル大学の疫学者らが率いる研究チームの論文が掲載された。
この論文によると、「ROBO2」と呼ばれる遺伝子は、子どもが言葉を話し始める初期段階で習得する単語数と関連することがわかった。
言語聴覚士が担当する言語発達や失語症にも関係するので注目していきたい。

発達障害の原因

発達障害とは以下のいずれかを指す。

1. 知的障害
2. 幼児早期の言語、運動発達の遅れ
3. 全ての発達期の問題
4. 認知・コミュニケーション障害

言語聴覚士として、失語症や言語発達の遅れがみられる患者を受け持つ上で原因を把握しておかなければならないのだが、発達障害の原因は多岐に渡る。

・遺伝子の異常
・染色体の異常
・胎芽病・胎児病
・脳神経系の初期発生、先天奇形
・髄膜炎、脳炎、脳出血による後天的なもの

画一的な原因がないため、限定が難しく、言語聴覚士側としても完全な把握ができていない。

ROBO2と言語発達

乳幼児は生後10~15ヶ月程度で言葉を使い始め、英語圏の乳幼児は15~18ヶ月程度で使用単語数が50語ほどになり、30か月までに約200語へと向上、単語を組み合わせた複雑な文法構造を話すようになっていく。
今回の研究でROBO2は「単語会話」の発達段階に作用することがわかったとあるが、これはつまり、子どもが言葉を話し始める際に習得する単語数は遺伝するということである。
子どもの発達障害は先天的要因が強いと言える。

ROBO2とは、言語発達・発音に使用されている可能性がある遺伝子配列のことを指す。
脳細胞内の化学物質を誘導しているタンパク質を制御して、言語発達に効果を与えている

論文によると、ROBO2は失語症、難読症、言語障害に関連すると言われている第3染色体付近に存在することが判明した。
ROBO2のタンパク質は、読み・言葉の音を滞りなく覚えるために存在するROBO遺伝子群の同類タンパク質と相互作用する。

課題と展望

確かに研究によって遺伝子と言語発達の関連性が指摘されているが、詳しいことは未だにわかっていないのが現状だ。

・ROBO2の機能が隣接する他のDNA変異からどのような影響を受けるか
学習行動にどのように関与している可能性があるか
・他の単体・複数の遺伝子が言語の習得に関与しているか

これらのことを解明することがこれからの課題だ。

■メドフィットが納得の転職を実現します!
⇒言語聴覚士の求人一覧

関連コラム