ノロウイルス感染、高齢者は嚥下機能低下による重篤化も

最終更新日:2018年7月21日

Select Language >>

0120-978-003
月~土 9時~18時 / 夜間・日・祝は受付のみ
言語聴覚士コラム

ノロウイルス感染、高齢者は嚥下機能低下による重篤化も

2015.02.19

ノロウイルスが流行する季節で感染性胃腸炎や食中毒の患者数が今冬も増えてきている。
ウイルスへの抵抗力の弱い高齢者の食中毒による救急搬送や施設内でのノロウイルス集団感染のおそれもある一方で、感染の防止や症状が出た場合どのようなケアを行えばよいのか。

ノロウイルス

ノロウイルスは体内の小腸粘膜で増え、感染性胃腸炎や食中毒を引き起こすウイルスである。
数十個のウイルスでも発症につながる感染力の強いウイルスであるため集団感染につながりやすい。
感染経路としては手や食品についたウイルスが口から入る経口感染が主だ。 その他、ウイルスを含んだ患者のふん便や吐ぶつに触れることによる感染やヒト同士間での飛沫感染のおそれもある。

国立感染症研究所(NIID)によるとノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、例年11月~翌3月頃まで(12月~1月がピーク)に多発する。 患者には下痢やおう吐、腹痛などの症状があらわれ、成人では1~2日程度で症状は治まるが、高齢者は脱水症状を起こして重篤化する場合がある。

ノロウイルス感染防止、汚物処理と感染者へのケア

ノロウイルスの感染防止にはまず手洗い・うがいだ。
手洗いでは爪の間や手のしわをしっかり洗い、洗った後は清潔なハンカチやタオルを使う。
ノロウイルスは乾燥しているとうつりやすいが、うがいを行うことで口中の保湿を促す。
しっかりした食事や睡眠など規則正しい生活も大切だ。

感染力の強いノロウイルスは、おう吐物などに直接触れたときだけでなく、そこから舞い上がったウイルスを吸い込むことで感染する可能性もあるため、下痢便やおう吐物の処理はマスクをするなど慎重に行わなければならない。
トイレでは流した水のしぶきでウイルスが飛び散らないよう便座のふたを閉めてから水を流す、ユニットバスでは洗面所の歯ブラシやタオルからの感染しないように注意が必要だ。

感染者に下痢やおう吐の症状が出た場合、体内の水分と塩分を失うため脱水症状につながりやすい。
そこでスポーツドリンクやドラッグストアなどで買える「経口補水液」による水分補給は対処法の1つになる。
点滴のように水分と電解質を補給できて、失った体液の成分と組成が似ており、適度に含まれたブドウ糖が小腸の吸収機能を促進する。

高齢者の脱水症状の重篤化

健常な成人で体重の約60%ある体内の水分量(体液量)は高齢者では50%程度まで減少している。
さらに下痢やおう吐で多くの水分・塩分などの電解質を失うことで脱水症が重篤化する。
高齢者は嚥下機能の低下も顕著なため、減少している飲食をさらに控える傾向にある。
脱水によって嚥下機能が低下し、嚥下機能が低下することで脱水になりやすいという重篤化のスパイラルに陥る。

感染性の胃腸炎では、めまい程度の軽~中程度の脱水状態なら下痢があっても経口補水液のよって適度なブドウ糖が吸収される。
しかし、下痢やおう吐をする状態では経口補水液を飲もうとしない高齢者も多い。
特に認知症のある患者には拒否反応が顕著だ。
スプーンなどでゼリータイプを口に含ませるなど嚥下機能の低下にも配慮しながら、慌てず焦らずに対応したい。

■メドフィットが納得の転職を実現します!
⇒言語聴覚士の求人一覧

関連コラム