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「受動喫煙」で歯周病リスクが3倍に

2016.06.28

喫煙者が歯周病になりやすいことは知られている。 たばこに含まれる「ニコチン」によって歯周病菌の発育が促され、喫煙自体でも免疫力が低下することで歯を支える歯周組織の破壊が助長されるためだ。
それでは、自分でたばこを吸わなくても、他人のたばこの副流煙にさらされて吸ってしまう「受動喫煙」ではどうなるのか。今回、この受動喫煙によって、非喫煙者の男性の場合でも、喫煙者と同様程度まで歯周病にかかるリスクが高まることが分かった。
国立がん研究センターが東京医科歯科大との共同研究チームにおいて、「多目的コホート研究」の一環として実施した歯科研究における調査結果をまとめた。

男性の場合、歯周病リスクが上昇

生活習慣病の予防や健康寿命の延伸を目的とする「多目的コホート研究」では、国内各地の10万人以上を対象に10年以上の長期追跡を行うによって食習慣・運動・喫煙・飲酒などの様々な生活習慣と生活習慣病(がん・脳卒中・心筋梗塞・糖尿病など)や歯の疾患などとの因果関係を明らかにするための研究が行われている。

今回、研究チームでは、1990年に秋田県で喫煙や受動喫煙などの生活習慣に関するアンケートに回答した当時40~59歳の男女で、かつ2006年までに歯科検診などを含む歯科研究に協力した人の中で、1164人(男性552人、女性612人)を対象に解析調査した。

その結果、男性の場合、「たばこを吸わず、受動喫煙経験もない」人と比較した歯周病にかかるリスクは、「たばこを吸わず、家庭でのみ受動喫煙経験がある」人は約3.1倍、「たばこを吸わず家庭と家庭以外(職場など)でも受動喫煙経験がある」人は約3.6倍にも上昇した
喫煙者では歯周病にかかるリスクは約3.3倍で、喫煙と受動喫煙はほぼ同程度になり、受動喫煙の機会が増えると歯周病にかかるリスクが本人による喫煙を上回る結果になった。

女性の場合には関連が見られず

一方で女性の場合では、喫煙・受動喫煙の状況と歯周病の発生割合に明確な関連はみられなかった。
これまでに「女性は男性よりもたばこをがんの原因ととらえている割合が多い」という報告もあることから、同研究チームでは、女性は家族の中に喫煙者がいたとしてもたばこの煙を避けたことで、実際の受動喫煙機会が減ったと推測。 また、「女性は男性に比べたばこのニコチンや代謝物のコチニンをよりはやく排出する」という報告もあり、女性は男性よりもたばこの影響を受けにくいとも推測している。

受動喫煙で「子どもの虫歯」も2倍に

京都大の研究チームが10月22日にイギリス医師会雑誌「British Medical Journal」に発表した研究結果では、家族の吸うたばこの煙にさらされた子どもは、家族に喫煙者がいない子どもに比べて、3歳までに虫歯になる可能性が約1.5倍になったという。 約7万7000人の子どもを対象にした研究調査結果では、家族に喫煙者がいない子どもと比較すると、家族に喫煙者がいる子どもが虫歯になるリスクは1.46倍になり、目の前で吸われる環境にあった子どもは2.14倍にまで高まったという。

これらの研究結果のように、受動喫煙においても喫煙と同様に悪影響が働いていると推察され、喫煙者は自身の健康だけでなく、他人の健康や子どもの健康な発育にも悪影響を与えることを十分に理解して、喫煙時には周囲に気を付けなければならないのではないだろうか。

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