ウェア型生体センサによるリハビリ患者の24時間モニタリング実験開始

最終更新日:2018年9月22日

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理学療法士コラム

ウェア型生体センサによるリハビリ患者の24時間モニタリング実験開始

2017.03.13

藤田保健衛生大学(愛知県豊明市)と東レ株式会社(本社:東京都中央区、日覺昭廣社長)、日本電信電話株式会社(NTT、本社:東京都千代田区、鵜浦博夫社長)、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、、吉澤和弘社長)の4者は共同で、2月7日からウェア型生体センサ「hitoe(R)」(ヒトエ)を活用した「リハビリ患者モニタリングシステム」の有効性について検証する共同実験を開始した。

これは同センサによって、リハビリ患者の心拍・様態情報(活動量・位置情報)などの生体情報を 24 時間モニタリングすることで、リハビリ分野での定量的診療データとしての有効性・可能性を探る取り組みで、おおよそ3年以内での実用化を目指すという。

国内最多の病床数と国内最大規模のリハビリテーション部門

同大リハビリテーション部門は国内最大規模のリハビリテーション部門。また、同大学に隣接するのは、病床数1435床と国内最大規模の病床数を有する藤田保健衛生大学病院で、同病院のリハビリテーション科では、一日当たり平均700人の患者を診療している。リハビリテーション医師 14 名が常勤しており、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのコメディカルスタッフは130名体制だ。

また、同大統括副学長の才藤栄一氏(リハビリテーション医学講座教授)は、2015年国際リハビリテーション医学会(ISPRM)で において、『The Sidney Licht Lectureship Award』(年間で最もリハビリテーション医療に貢献した人物に贈られる賞)を受賞したことで知られている。

ナノファイバー生地の高感度生体センサ「hitoe」

今回の共同実験に使用される生体センサ「hitoe」は、最先端繊維素材の「ナノファイバー生地」を基にして東レとNTTが開発した耐久性に優れた機能素材

高導電性樹脂が特殊コーティングされており、非金属素材であるものの生体信号の高感度な検出が可能になっている。

同センサをヒトの体表面に密着させると「心拍数」・「心電波形」・「R波の間隔から推定される睡眠データ」などの生体情報が取得可能だ。

また、「ナノファイバー」は家庭洗濯での耐久性に長ける他、肌への密着性が上がることで、ウェア型や帽子型の同センサでは、体に密着した状態で生体信号を取得するため、より高感度な測定も可能だ。

健常者・外来通院患者・入院患者の各30人をモニタリング

今回新たな「リハビリ患者モニタリングシステム」の開発のためにスタートしたモニタリング実験の実施期間は約5ヶ月間(6月30日までの予定)で、モニタリング対象になるのは健常者30人と外来通院患者30人、入院患者30人。

健常者への予備検討では、同センサを着用した状態での運動から心拍数データ取得、呼気ガス分析、SpO2測定、歩行中の歩行速度・距離計測を行い、同センサから得られたデータが、運動負荷を反映しているかどうかを測定結果と照らし合わせて確認する。

リハビリ向上効果の検討では、同センサを着用した外来患者と入院患者のリハビリ中の心拍データ、活動データ(運動中・安静時、立位・臥位などを示したデータ)を取得。取得済のデータは、リアルタイムで表示され、適切な運動負荷の練習が行われているか確認する

専用ビューワーで1回のリハビリ中の心拍数・活動の変化や過去のリハビリの心拍数・活動の経過を確認して、医師が効果の高いリハビリを立案することも想定している。

病棟生活などを含めた24時間モニタリングによるリハビリ影響度の評価では、同センサを着用した入院患者の24時間(通常の入院生活)での患者の活動の変化を、端末を持った看護師がリアルタイムに確認することで、転倒リスクなどの危険行動のある患者の活動の早期発見や、臥床傾向の患者への運動促進も可能と考えられ、病棟での患者の活動促進につながるかを評価する。

同実験での有効性の確認・検証後、東レ・NTT・ドコモの3社は、リハビリテーション分野でのサービス化を目指すという。

RSH(高齢者向けスマートホーム)開発プロジェクトにも活用

また、今年6月から同大が稼働予定の「RSH(ロボティックスマートホーム)」にも活用予定だ。

これは、UR豊明団地内(実際の団地)に介護ロボット、生活支援機器を備えた検証用住戸「高齢者向けスマートホーム」を整備・開発するプロジェクト

長寿社会に求められる介護ロボット等の支援機器の導入のための支援機器の有用性、居住空間の在り方等を検証する中で、同センサも導入することで、自宅での活動の促進・見守りなどができるかの確認し、病院で行う24時間モニタリングをシームレスで自宅でも行えるよう検証をしていく。

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