握力測定であなたの寿命が分かる?

最終更新日:2018年11月15日

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理学療法士コラム

握力測定であなたの寿命が分かる?

2015.09.30

体力測定の1つの指針となる握力測定。
握力は60歳を過ぎると次第に弱まってくるとされているが、筋力低下と死亡リスクには関連性があることが多くの研究で示唆されている。
その握力測定が、あらゆる場合による死亡リスクや心血管疾患の発症リスクを簡易に見分けられる方法であることが分かった。
カナダ・マクマスター大学のDarryl P Leong氏らの研究グループによる研究結果が、Lancet誌(電子版)に2015年5月13日に報告された。

所得に関わらず研究

これまでの多くの研究は、高所得国で行われており、医療が未発達段階で簡易にできる握力測定が有用になる中~低所得国での実態は明らかになっていなかった。
そこで研究グループは、高~低所得国17カ国のさまざまな社会文化的、経済的環境に差のある地域住民、かつ今後4年間同住所に居住する意思のある世帯(35~70歳を含む)を対象として、欧米で標準タイプとされるジャマー握力計による握力測定を行った。
6年間(2003年1月~2009年12月)の14万弱の例(男女比4:3、年齢の中央値50歳、平均握力30.6kg)が解析され、国や民族によってばらつきがあったものの、男性の平均握力は、所得が多い国ほど強く、女性も低所得国より高所得国の方が強かった。

握力と死亡リスクが有意な関連

被験者の追跡調査では、「全死因死亡」、「心血管死」、「糖尿病」、「がん」「肺炎」などの様々な疾患や「転倒による負傷、骨折」などの有無が標準化された判定基準に則って評価された。
それによると、握力が5kg低下するごとに、「全死因死亡」、「心血管死」、「非心血管死」、「心筋梗塞」、「脳卒中」の発症率が有意に上昇した
一方、「糖尿病」、「肺炎」、「肺炎またはCOPDによる入院」、「転倒による負傷、骨折」との間には有意な関連はみられなかった。
また、「がん」および「あらゆる呼吸器疾患による入院」を除くと、高~低所得国を通じて類似した関連が認められた。

発症リスクの高い疾患を予測

高所得国では、握力が強いほど「がん」になるリスクが上がった。しかし、全体としては、握力が強いほど、「心筋梗塞」、「脳卒中」、「がん」、「肺炎」、「肺炎またはCOPDによる入院」、「転倒による負傷、骨折」のリスクは低かった。
また握力が弱いほど、「心血管死」および「心血管疾患」のリスクが上がることが示された
「全死因死亡」、「心血管死」を予測する方法としては、血圧測定(収縮期血圧)に匹敵、上回るような結果になった。
このことから、研究グループでは、握力が弱いことは疾患発症のバイオマーカーとなり、握力測定は「心血管疾患」と「非心血管疾患」のどちらのリスクが高いか見分ける指標として活用していける可能性があることを指摘している。

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