「やる気」が筋肉を調整する

最終更新日:2018年5月22日

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理学療法士コラム

「やる気」が筋肉を調整する

2014.08.20

産業技術総合研究所(産総研)は、研究によって『筋運動の調節は脳の「筋肉の運動」を司る部位だけではなく、「やる気」を司る部位も関係していることを発見した』と発表。
これはリハビリを行う理学療法士にとっても興味深いニュースだと言える。

「やる気」がリハビリ効果を高める

リハビリの治療では理学療法士の指示を仰ぎながら、動かしにくい筋肉を動かそうとトレーニングして機能の回復を目指す。

産総研の発表によると、リハビリの効果は「やる気」が高い状態で行うことで機能回復により効果的になるそうだ。
これは、ラットをモデルにやる気を司る脳領域「腹側被蓋野」を活動させた時、筋運動を司る「一次運動野」がどのように反応し、それによる脳の運動出力を見る研究で判明した。

研究結果

一次運動野に単独では動かない程度の弱い刺激を与えたところ、腹側被蓋野が10ミリ秒早く活動し、筋肉が動く様子が観測された。

この状況は、腹側被蓋野が動かしにくい筋肉の動きを補助したと解釈できる。
次は、一次運動野に単独でも筋肉が動く程度の強い刺激を与えてみると、腹側被蓋野が40ミリ秒早く活動して、筋肉の動きを抑える様子が見られた。

この状況は、腹側被蓋野は過剰な筋肉の動きを抑えていると解釈可能である。

研究から見えてきたこと

以前から腹側被蓋野という脳領域がやる気に関わっているのではないかと考えられていた。
しかし、この研究によって、腹側被蓋野がやる気だけではなく運動出力に関係する領域にも信号を伝えるシステムが脳内で構築されていることが明らかになった。

つまり、腹側被蓋野・やる気・運動出力は密接に関係していて、やる気次第で運動出力は大きく変化する。
これはいわゆる「精神論」「根性論」に通じるものがあり、欧米で否定され続けてきた日本の考え方が論理的に証明されたとも言える。

今後は腹側被蓋野を操作することでリハビリ効果に改善がみられるかどうかの検証実験が予定されている。
結果次第では新しいリハビリ技術が開発されることも考えられ、理学療法士の職務の幅が広がる可能性に期待が出来る。

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