SGLT2阻害剤「フォシーガ」、2型糖尿病患者の心不全による入院、心血管死リスクを低下

最終更新日:2019年11月7日

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薬剤師コラム

SGLT2阻害剤「フォシーガ」、2型糖尿病患者の心不全による入院、心血管死リスクを低下

2018.12.19

英アストラゼネカ社は11月10日、SGLT2阻害剤「フォシーガ」(一般名:ダパグリフロジン、製品名:Farxiga)における『DECLARE-TIMI58試験※』の全ての試験において良好な結果だったと発表した。

※大規模な心血管アウトカム試験(CVOT)

同試験結果は、アメリカ・シカゴで開催されている米国心臓協会(AHA)学術集会2018でも発表されており、「New England Journal of Medicine」にも掲載されている。

『血糖コントロールの改善』を適応とする「フォシーガ」

SGLT2阻害剤「フォシーガ」は、ナトリウム・グルコース共輸送体2に作用するファーストインクラスの選択的阻害剤である。

同剤は、成人2型糖尿病患者の食事、運動療法の補助治療としての『血糖コントロールの改善』を適応としており、1日1回の経口投与による単剤療法(または併用療法の一環)として使用されている。現在までに、既に180万人以上の患者に処方されている。

「フォシーガ」の臨床プログラム(第2b/3相試験)は、3万5,000例以上の患者(終了済みの試験を含む)を対象とした35件以上から構成。

しかし、日本国内においては、心血管イベントや心血管死、心不全の抑制、慢性腎臓病などの治療薬としての適応はない。

世界中1万7,000名超の患者対象、過去最大規模のSGLT2阻害剤の心血管アウトカム試験

『DECLARE試験』は、世界33か国の1万7,000名超の患者を対象にしている心血管アウトカム試験。従来では、最も大規模なSGLT2阻害剤の心血管アウトカム試験だと言える。

同試験の主要評価項目のひとつである「心不全による入院または心血管死の複合評価」では、フォシーガ群はプラセボ群と比較して、有意に「17%」のリスクを減少していることが認められた。

また、すべての患者群(心血管リスクを有する患者群、心血管疾患の既往歴のある患者群を含む)において、「心不全による入院または心血管死の減少」が一貫して認められた。

一方で、もうひとつの主要評価項目(主要心血管イベント(MACE))では、フォシーガ群で発現頻度が少なかったものの、統計学的な有意差としては認められなかった。

安全性の主要評価項目(心血管死、心筋梗塞または虚血性脳卒中を含む複合評価項目のMACE)においては、フォシーガ群はプラセボ群と比較して、リスクを増加させず、プラセボ群に対する「非劣性」を示すことが確認された。

これは、これまでに確立されていたフォシーガの安全性プロファイルと一貫する結果だという。

心血管疾患の合併症をより適切に対応

2型糖尿病患者は、心筋梗塞や虚血性脳卒中の発症リスクが高く、健常者の「2~5倍」の心不全発症リスクを抱えるとされている。

心不全は、診断から5年後の生存率が「50%」と予後が非常に悪い。

アストラゼネカ社では、今回の試験結果は、全世界4億2500万人の糖尿病患者の実際の治療に関連した結果であり、「血糖コントロール」の重要性にとどまらず、重篤な心血管疾患の合併症にも、より適切に対応することができるとしている。

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