プラチナ製剤感受性再発卵巣がんにおける維持療法としての新薬

最終更新日:2018年9月22日

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薬剤師コラム

プラチナ製剤感受性再発卵巣がんにおける維持療法としての新薬

2018.02.21

女性のがんにおいて7番目に多いがんで、女性特有の「婦人科がん」でもある卵巣がん

国立がん研究センターの報告によると、近年、国内において、この卵巣がん罹患数は増加傾向にあり、毎年9,000人以上の女性が卵巣がんと診断されている

また、「5年生存率」は58%と、婦人科がんの中で最も低くなっており、約2人に1人(2012年の死亡者数は、4,758人)の卵巣がん患者が亡くなっている予後不良のがんだ。

ストラゼネカ株式会社(本社:大阪府大阪市北区、ステファン・ヴォックスストラム社長)は1月19日、「白金系抗悪性腫瘍剤(プラチナ製剤)感受性の再発卵巣がんにおける維持療法」を効能・効果とする「リムパーザ(R)錠」(一般名:オラパリブ)の国内製造販売承認を取得したと発表した。

「がんのDNA修復機構」に着目、世界初のPARP阻害剤を開発

卵巣がんは、化学療法後の再発率が非常に高い疾患であり、これまでその治療選択肢は限られていた。

リムパーザ錠は、『DNA損傷応答(DDR)機能』を活用した世界初となるポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤

「DNAの相同組換え修復機構」が機能しないがん細胞に対してのみ、特異的に細胞死を誘導するという新規の作用機序を持っている。

すでに欧米では、米国食品医薬品局(FDA)による「プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法」、「3回以上の化学療法の治療歴がある病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異陽性進行卵巣がん」、さらに「gBRCA遺伝子変異陽性転移乳がん」の承認、欧州連合(EC)による「BRCA遺伝子変異陽性のプラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法」の承認をそれぞれ取得済みだ。

日本では、今回の承認のほか、「BRCA遺伝子変異陽性の手術不能または再発乳がん」を予定の効能・効果として承認申請中となっている。

根治が困難な再発卵巣がんの延命やQOL改善に期待

再発卵巣がんは、根治が困難とされる。そのため、一般的には延命やQOLの改善を目的とした治療が行われる

同剤は、がん細胞に特異的に働く『分子標的薬』であるため、良好な安全性プロファイルを保ちつつ、病勢進行・死亡などのリスクを低減することが期待される。

また、経口剤であることから、注射による疼痛・点滴のための時間的拘束といったようなものがなく、患者の負担を回避しながら治療することが可能となる。

保険外併用療養費制度による無償提供の開始も発表

今回の承認は、再発卵巣がん患者に新たな治療選択肢を提供するもので、卵巣がん治療の進展へ期待が寄せられている。

同社では、厚生労働省の定める「保険外併用療養費制度」のもと、同剤の無償提供の実施も発表している。(製造販売承認取得日以降、各施設での準備が整った時点から同剤提供を開始し、薬価収載前日に終了予定。)

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