中山間地域の薬局開設「アポテカプロジェクト」、2018年度に開始

最終更新日:2018年5月25日

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薬剤師コラム

中山間地域の薬局開設「アポテカプロジェクト」、2018年度に開始

2018.01.24

金沢大学と白山市、株式会社コメヤ薬局(本社:石川県白山市、長基健司社長)は産学連携で、高齢化が進んだ地方の中山間地域に薬局を開設し、地域住民の未病や健康維持、地域医療を支える薬剤師の養成に取り組む「アポテカプロジェクト」を2018年度にから本格的にスタートする

同プロジェクトは、文部科学省の「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」の一環として進められているもので、薬剤師を目指す学生に「中山間地域医療」への理解・課題解決の取り組みを学ぶインターンシップを開発・実施することで、人材の地域定着を目指すもの。

すでに、2017年12月に金沢大学薬学部の4・5年生の8人が『薬局での就業体験』を終えており、今後は今年度内に複数回トライアルを実施し、課題・問題点などを検証する予定。また、2018年度の本格的なスタートにあたって、プロジェクト対象の施設・大学を広げていきたい考えだ。

65歳以上の高齢者が4割を占める地区の『薬局での就業体験』

昨年12月に就業体験を実施したのは「コメヤ薬局吉野谷店」。石川県南部の白山市東端に位置し、周囲を山々に囲まれた旧村域である吉野谷地区に昨年10月に開設したばかりの薬局だ。同地区は、65歳以上の高齢者が人口の約4割を占める超高齢化地区だ。

同店では、処方箋調剤への対応、一般用医薬品の販売のほか、薬局の周囲にスーパーなどが見当たらないため、食料品・日用品、健康食品、美容品などを取り揃え、地域住民のニーズに幅広く応えている。

薬局での就業体験に参加した薬年生からは、「一般医薬品の説明だけではなく、OTC薬の上手な説明が必要と感じた」や「相手と話をする機会が圧倒的に多かった」、「生活全般に関する悩みへ対応する知識が必要になると感じた」などの感想が上がった。

新たな「地域薬局・薬剤師のモデル」作り、薬学生の実務実習にも貢献

同プロジェクトを発案した玉井郁巳氏(金沢大学医薬保健研究域薬学系薬物動態学研究室教授)は、「(利用者側には)薬剤師は“お薬をもらうだけ”というイメージが定着してしまっている」と指摘。今回のプロジェクトでは、中山間地域で健康サポート機能を持った薬局を開設することによって、『薬剤師が活躍することで顔の見える存在になる』ことで新たな「地域薬局のモデルを作り」を目指す

また、国全体でのセルフメディケーション推進によって、大学のカリキュラムでもセルフメディケーションが重視されている。崔吉道氏(金沢大学病院薬剤部長)は、「薬学生の実務実習では食事・健康に関する相談や健康食品・一般薬を活用したセルフメディケーションをしっかりと学べる施設がまだ限られている現状で、同プロジェクトによって補う狙いもある」という。

薬学生が早い段階から「地域が抱える課題」に直面することで、仕事へのやりがいを認識して、「進路や将来ビジョン」に地域貢献という選択肢をインプットする可能性も大きい

地域住民の「生活状況の一元管理」で健康維持に貢献できる薬局作り

一方のコメヤ薬局は、石川県内にのみ23店舗を構えており、本来の「かかりつけ薬局」の機能を果たす薬局運営を目指すスタイルだ。

長基健人氏(同社常務取締役社長室長)は、「近隣クリニックなどの処方箋に対応しつつ、地域住民の一人ひとりの状態に合わせた医療用医薬品・一般薬から、健康食品、生活衛生用品までの使い方を幅広く提案し、薬剤師が「生活状況の一元管理」を行う」という。

さらに今後は、「薬剤師、栄養士などのスタッフの資質向上を図る中で、積極的な予防提案などで住民の健康維持に貢献できる薬局にしていきたい」としている。

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