C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が流通

最終更新日:2018年7月23日

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薬剤師コラム

C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が流通

2017.03.08

厚生労働省が1月17日、奈良県内の特定の薬局チェーン・関西メディコ(本社:奈良県生駒郡平群町、安井将美社長)でC型肝炎治療薬「ハーボニー(R)配合錠」の偽造医薬品が流通しており、調剤されている事例も認められたことを発表した。

同社では本社・他支店の在庫や患者がすでに購入したものを含め5本の偽造品が確認され、その後、東京・神田の「現金問屋」と呼ばれる卸売業者などでも10本の偽造品が見つかったが、厚労省では2月1日に、中身の一部に市販のビタミン剤や漢方薬、別のC型肝炎治療薬である「ソバルディ」などが混在していたことを発表した。

また、これら15本の偽造品の流通ルートとしては、最初の卸売1社が個人から仕入れた偽造品が、東京都や大阪府の卸売5社に流通し、その後、関西メディコに納入され、最終的には患者にも偽造品の1つが届いていたという。

ギリアド社の「正規取引先以外」の経路から流通

「ハーボニー(R)配合錠」は、ギリアド・サイエンシズ株式会社(本社:東京都千代田区、折原祐治社長)が販売する『NS5A阻害薬』と『核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害薬』の配合剤(一般名:レジパスビル・ソホスブビル配合剤)として2015年9月から発売されている医薬品で、ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎(又はC型代償性肝硬変)における「ウイルス血症」を改善する経口投与薬

ハーボニーは1錠が約5万5千円で、ボトルで購入すると約153万円にもなる高額医薬品。昨年末までに約7万6千人に利用されていたとされる。また、偽造品の一部に含まれていたソバルディも約4万2千円でこちらも高額医薬品になっている。

今回の偽造品は、いずれも同社の指定している卸売業者、いわゆる「正規取引先」ではない卸売業者経路で流通した形だ

「現金問屋」と呼ばれる卸売業者が個人から購入、薬局にまで流通

通常、医療用医薬品では製薬会社(今回はギリアド社)から卸業業者を経由して医療機関・薬局に納品される。また医薬品医療機器法(薬機法)によって無許可での医薬品販売や偽造品の販売は禁じられている。

しかし、無許可の卸売業者(非正規取引先)からの医薬品の購入は禁じられておらず、見つかっている偽造品15本すべてで持ち込んだ人物を確認しないままに東京都内の「現金問屋」と呼ばれる卸売業者が個人から購入。その後、最初のこの現金問屋1社から別の現金問屋3社が偽造品だと知らないまま仕入れ、それらが東京都・大阪府のさらに別の現金問屋2社に流通した後、関西メディコに納入されている。

偽造品の服用による患者の健康被害は確認されず

ギリアド社では、発見が確認された当初から偽造品を写真付きで紹介し、患者がハーボニー同錠を受け取る際は、医療機関・薬局にて必ずボトルを開封し、患者だけでなく、医師や薬剤師にも確認を要請。

異常や不自然な点が認められないかの確認についての指導や患者から連絡を受けた場合の適切なフォローアップ、有害事象がないかの確認などを依頼し、薬剤師には「正規ルート」を通じて、未開封の外箱に添付文書と共に梱包された真正品を購入することも要請して、また担当する患者が偽造品と疑われる錠剤を内服していた場合は、主治医の受診勧奨、主治医への情報共有、医師への治療継続や中止の相談を呼びかけていた。

2月1日付けで成分分析結果の報告とともに偽造品の服用による患者の有害事象などの健康被害は報告されていないとするプレスリリースを公表している。

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