慢性的な体調不良に「漢方薬」、漢方専門医の存在も

最終更新日:2018年9月25日

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薬剤師コラム

慢性的な体調不良に「漢方薬」、漢方専門医の存在も

2016.10.03

原因不明のだるさやイライラ、食欲不振などで検査をしても異常が見つからない時に、東洋医学の「漢方薬」が効く場合があるので試してもらいたい。

この「漢方薬」は、漢方医学に基づいており、その科学的な有効性も証明されてきていることで、近年では、西洋医学との組み合わせ治療が行われることも増えているようだ。そのため病院や薬局で処方を行ってほしいというニーズも広くなっている。

通常は薬剤師が服薬指導を行うが、それ以外には「漢方専門医」と呼ばれる専門医認定制度も定められており、この漢方専門医によって、さらに専門的に服薬指導を行うこともある。

専門医認定制度の「漢方専門医」も活躍

この漢方専門医は、東洋医学学会が定める専門医認定制度で1989年からスタートしているものだ。

認定取得には受験が必須となっており、
①医籍登録後6年以上経過している医師
②日本東洋医学会で3年以上継続して正会員である
③3年以上の漢方医学の臨床研修を行っている
④学術総会や医療安全講習会出席などの必要な単位を取得している

のすべてを満たす場合にのみ受験が認められる。さらに具体的な症例の臨床報告を行うことや筆記・面接試験で合格基準を上回ることで認定される専門医である。

あまり馴染みのない専門医だと感じるかもしれないが、これまでに国内では2,000名以上の漢方専門医が活躍しているようだ。

高齢者や体力のない人の体調に合わせた処方も

漢方薬を含んだ東洋医学では、病名にこだわらず、例え同じ症状に対しても、一人ひとりの体質や体力などを重視して処方を変えて、様々な服薬を行うことがほとんどだ。

そのため、もし同じ風邪の症例だとしても比較的体力のある人には「葛根湯」が効くが、高齢者や体力のない人は「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」の方が好ましいとされる。便秘の症例では、体力かあれば「大黄甘草湯(だいおうかんぞうとう)」が効果的だが、高齢者などには「麻子仁丸(ましにんがん)」を服用するように勧められるという具合だ。

一方で、漢方薬は少なからず胃腸などへの副作用もあるため、体調に合わせた処方が求められることには注意したい。また通常は薬剤師がいれば薬局で購入できるし、生薬エキスの含有量が少なくなるが、処方箋の必要ない市販の漢方薬も売られている。

薬剤師ごとの服薬指導や副作用の説明に差

最後に、この患者への漢方薬の服薬指導や副作用の説明には薬剤師ごとのばらつきがあることも分かっているので付け加えておきたい。

これは日本東洋医学会学術総会で発表された薬剤師へのアンケート調査結果によるもので、服用指導が「水で服用」、「方剤によって水で服用」、「お湯で服用」、「方剤によってお湯で服用」、「お湯に溶かして服用」、「特に説明していない」などばらついており、施設や薬剤師によって説明が異なっていることが分かっている。

また漢方薬の副作用の説明についても「初期症状について説明している」は4割超程度にとどまり、「必要に応じて」や「行っていない」ケースも3割を超えていた。

服薬指導を行うために薬剤師が普段参考にしている情報でも、「添付文書」が4割を超えたものの、「書籍」や「メーカー作成資料」、「MRの情報提供」、「インターネットの入手情報」などばらつきが見られているため、これまで掛かっていた薬局を変えると、薬剤師から受けた説明の内容が少し違っているということがあるかもしれない。

同学会では共通の指導パンフレットを作成することで薬剤師ごとに異なる漢方薬の説明のばらつきを解消するよう提案しているため、整備は進んでいくように思われる。

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