被災地の医療特例で東北薬科大が医学部を新設

最終更新日:2018年11月18日

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薬剤師コラム

被災地の医療特例で東北薬科大が医学部を新設

2015.10.30

東北地方の薬学教育を長年リードしてきた東北薬科大(仙台市青葉区)の医学部新設について、文部科学相の諮問機関である「大学設置・学校法人審議会」は8月27日、設置を許可するよう答申を出した。 同大は2016年度から大学名を「東北医科薬科大」に変えて新たにスタートする予定だ。
震災後の医療復興を目指して、同大では、定員の半数以上に卒業後の東北地方での勤務を条件とする奨学金制度を設けて、学生が臨床実習をするネットワーク病院を県内と東北5県で構築するなど、東北地方での医師定着を図る動きだ。

東北地方で働く医師を養成

同大の奨学金は入学定員100人のうち、55人が対象となる。6年間の学費は入学金も含めて3400万円だが、東北地方の医療機関で一定期間勤務することを条件に定員35人に3000万円、定員20人に2600万円以上をそれぞれ貸し付ける。
宮城県でも対象となる30人に、約80億円を段階的に拠出する方針だ。
同大の高柳学長は「経済的な問題で医学部への進学を断念していた地元の高校生に(奨学金制度を活用して)入学してもらい、医師として東北に残ってほしい」と語っている。

特例措置で37年ぶりの大学の医学部新設

大学の医学部新設は1979年の琉球大以来37年ぶり、80校目のことになる。 政府は2013年に、東日本大震災の被災地特例措置のため、東北地方に1校に限り医学部の新設を認めると表明していたが、応募のあった3団体から2014年8月に東北薬科大を選んだ。
東北薬科大学病院(仙台市宮城野区)の隣接地を整備して新設する医学部のキャンパスとして、入学定員100名で2016年4月からの開学を目指す。 一方、医学部新設にあたっては、教員医師として174人の採用も行われる予定で、東北各県の医師会などが「医療現場から人材が引き抜かれる」などと反発の声が上がっている

成田市でも医学部新設が決定

政府は7月31日、千葉県成田市に医学部を新設する方針も決めた
同市と提携していた国際医療福祉大学に医学部が新設される見通しで、早ければ2017年度にも開学する。
成田市での医学部新設構想は、教員医師人材の引き抜きによる地域医療へのマイナス影響や既存の医学部の定員増で医師不足解消のめどが立っているなどを理由に、日本医師会や日本医学会、全国医学部長病院長会議の3団体や地元の千葉県医師会なども反対意見を表明してきた。
しかし政府は、東京圏での国家戦略特区の事業として「国際的な医療人材の育成」を計画してきた経緯から、医学部新設に踏み切った。 外国人教員の確保や、実施講義の英語化、海外臨床実習の必修化などが必要となる見込みで、これまでの医学部とは一線を画する特徴を持った医学部となりそうだ。
(看護師コラム :国家戦略特区で医療分野の規制緩和、外国人看護師らの臨床修練延長も要求」も参照)

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