緊急時の「止血方法」、どんな応急手当が出来る?

最終更新日:2018年8月14日

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作業療法士コラム

緊急時の「止血方法」、どんな応急手当が出来る?

2017.12.04

日常場面で突然怪我をして予想以上の血が出たとき、慌てずに適切な処置を速やかにできるだろうか?

人の体内を流れる血液の量(循環血液量)は、「体重の約7~8%」と言われている。(例えば、体重60kgの成人男性の場合では、血液の量は「約4.2~4.8kg」ほどだ。)

そのうち20%を急速に失うと「出血性ショック」の状態に陥り、30%に至ると生命の危険があるとされ、「失血死」(出血によって多量の血液を失うことによって死に至る)の危険が出てくる。

特に、アウトドアやスポーツなどの場面では怪我をする確率は高くなる。そこで怪我に遭遇したもしもの時のための止血法を覚えておきたい。

緊急時の「3つ」の止血法

緊急時の応急手当として行われる止血法には、主に3つの方法がある。

まず、1つ目は傷口(出血部分)を直接ガーゼやハンカチなどで強く抑える「直接圧迫止血法」、2つ目が止血ポイントとなる血管を圧迫する「間接圧迫止血法」、そして3つ目が、出血が激しい場合に止血帯(ターニケット)などを使って止血する「止血帯法」だ。

(1) 「直接圧迫止血法」~清潔なガーゼなどで出血部分を直接上から強く抑える。緊急時に、最初に行う止血法で、出血部位を心臓より高い位置に上げる。救急隊・医者に診せるのに時間がかかる場合は、包帯などで強く上から縛る。

(2) 「間接圧迫止血法」~ガーゼ・包帯を準備する間に行う。止血ポイント(出血している部位より心臓側に近い部位)を押さえ、血管の通り道を圧迫して止血。足の出血には「ひざの裏」・「鼠蹊部」、腕の出血には「二の腕の中央部」や「わきの下」を圧迫して血流をコントロールする。患部を傷つけないので、傷口の損傷がひどい場合なども有効になる。

(3) 「止血帯法」~出血が激しい「動脈性出血」の場合(「直接圧迫止血法」では止血が困難な場合)に行う。棒を当て布の上に置き、ターニケット、包帯、ベルトなどで、出血部位より心臓に近い箇所にきつく巻きつけて縛り、棒を回して血流を一時的に止めてコントロールする。30分毎に圧迫を緩め、定期的なケア・観察を行う必要がある。

東京五輪・パラリンピックでも救急車に「ターニケット」

2020年に開催される東京五輪・パラリンピックにおいても、大事故・災害、テロなどのリスクがある中で、手足切断のような大怪我は想定されている。

東京消防庁では10月に、「素早い止血」でより多くの命を救えるよう新たな「ターニケット」を全ての救急車約350台と消防ヘリ4機にそれぞれ2個ずつ導入した。(値段は1個税込み8,100円)

米軍も採用するこの新しいターニケットでは、環状になったバンドに腕や足を通して締め上げるだけで止血できるもの。従来の包帯状のターニケットと比較して、処置にかかる時間を短縮できる。

テロ現場の爆破などでの応急処置も想定

今回、同庁がターニケットを導入した背景には、世界各国での頻繁なテロの発生もある。2013年には、ボストンマラソン(米・ボストン)で爆破テロが発生。当時、救急隊員や居合わせた市民らによって、素早く止血の処置が行われ、犠牲者の数を抑えられたという。

テロ現場では、新たな爆発が起きる可能性もあり、救急隊員は現場に長時間とどまることが危険になる。素早く止血の処置ができれば、危険な場所でも早く現場を離れることができる。

同庁では応急処置を施す隊員がガラス片・爆破片に触れてけがをしないようにするための厚手のグローブも配備。今年度からは、総務省消防庁でも全国の救急隊員向け「ターニケットの使用方法」などをまとめたテキスト作りを進めている。

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