関節リウマチ(RA)と運動療法

最終更新日:2018年2月19日

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作業療法士コラム

関節リウマチ(RA)と運動療法

2015.11.19

作業療法士がリハビリテーションを提供する病気のひとつが関節リウマチ(RA)だ。
リウマチ症状の悪化は女性にとって深刻な問題である。というのも、現在確認されている関節リウマチ(RA)患者は圧倒的に女性が多い。
有病率は国民の1%程度だが、人数で言えば80万人、男性1に対して女性の罹患率は3倍から5倍に及ぶ。
中には日常生活すらままならないほど悪化するケースもあると言う。
このことを考えると、関節リウマチ(RA)が悪化した時に運動療法がどこまで対応できるのか明らかにしておくべきだろう。
運動療法を継続するにしても、プログラムの内容は別の物に変更しなければならなくなるはずだ。切り替えるタイミングを見失わないためにも、作業療法士は状況を見極める力を磨く努力を忘れないでほしい。

関節リウマチ(RA)とはそもそもどのような病気なのか

■関節リウマチ(RA)が起こる原因
関節リウマチ(RA)の原因はいまだに特定されていない。ただし、発症しやすい家系があることが分かっている。親族に関節リウマチ(RA)患者が確認できる場合には発症する可能性を自覚しておいた方がいいだろう。 また、一卵性双生児の場合25~35%の割合で関節リウマチ(RA)の発症が一致する。
これには「HLA-DR4」型遺伝子が関わっているという説が有力だ。
少なくとも日本人の関節リウマチ(RA)患者は60~70%に「HLA-DR4」型遺伝子が陽性と認められた。ただし、この遺伝子型のみを要因として関節リウマチ(RA)を発症する可能性は低い。

■関節リウマチ(RA)の症状
手や肘、肩、膝、足、首それぞれの関節を中心として痛みや腫れ、むくみ、発熱、変形をもたらす。
関節を包む滑膜に病変が起こるが、その症状の正体は「炎症」である。
ただし関節炎のみに影響は留まらない。脊髄圧迫によるしびれ、動作不良。その他心臓、胸膜、肺、眼、消化管などに波及するケースもあるので、関節リウマチ(RA)の観察においてはあらゆる変化にアンテナを広げるようにしたい。

■関節リウマチ(RA)の一般的な治療
治療に際しては、「悪性関節リウマチ」と「フェルティ症候群」の見分けを最初に行う。
それぞれ関節リウマチ(RA)の亜型であり、発症率は低いが危険度が高い。
関節リウマチ(RA)の治療は「薬物療法」「リハビリ療法」「外科的療法」が柱となる。
作業療法士が関わる「リハビリ療法」では、以下のような療法を行う。
物理療法、運動療法、作業療法、装具療法

いずれも目的は関節が癒着し、動かなくなる病気の進行を防ぐことだ。
だが、運動療法の成果をランダム化比較試験によって検証した結果、通常のケアに個別の筋力トレーニングやストレッチを加えて行った患者の方がより機能が改善したと分かった。
関節リウマチ(RA)は過剰な負荷をかけてしまうと間違いなく病態が悪化するが、一人一人の患者にどの運動レベルが適切であるか正しく判定し、指導を行えれば運動療法の範囲でより効果の高い治療を行えるようになるだろう。

関節リウマチ(RA)患者に作業療法士ができることは?

作業療法士は直接的な医療行為が提供できないので、運動療法をはじめとした生活に寄り添った指導が中心となる。
もし投薬治療などにまで関わろうと思うならば、それを可能にする上位の資格取得を目指さなければならない。ただし、その道は遠く険しいものとなるだろう。
作業療法士の職分を最大限に生かして関節リウマチ(RA)患者と向き合っていくには、これまで積み重ねてきたリハビリテーションの手法に従うだけでは十分とは言えない。
常に各療法の内容を検証し、目の前の現実との齟齬を発見し、より効果的な方法を見出すこと。それは実際にリハビリテーションの現場で働く職種だからこそ可能な取り組みなのではないだろうか。
もちろんこれまでの積み重ねから考案された通常ケアにもそれ相応のメリットはある。
だが、新しい可能性の検証が進めば、関節リウマチ(RA)に苦しむ患者たちの重荷を今よりもう少し軽くできるはずだ。
外科治療、投薬治療にはどうしても患者への負担が伴う。
これからどのように関節リウマチ(RA)のための運動療法が変わっていくのか期待したい。

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