大人の「塗り絵」は脳を活性化する効果が高い

最終更新日:2018年8月15日

Select Language >>

0120-978-003
月~土 9時~18時 / 夜間・日・祝は受付のみ
作業療法士コラム

大人の「塗り絵」は脳を活性化する効果が高い

2015.10.22

作業療法士の方であれば、レクリエーションにおいて、塗り絵や切り絵、ちぎり絵などを活用していることもあるだろう。
そこからさらに踏み込んで、機能訓練の回復を図っているのが、塗り絵を楽しみながらリハビリテーションを行う「「ぬるビリテーション」だ。
実は、塗り絵には脳の活性化し、集中力や注意力の向上、情緒を安定させるなどの効果があることも多くの文献から分かっているという。

「ぬるビリテーション」

「ぬるビリテーション」は身体機能の障害に限らず、高次脳機能障害や認知症・精神疾患など対象となるのは様々だ。
リハビリ塗り絵「ぬるビリテーション」を主催するライフデザインワークス代表の志田清美氏は、特別養護老人ホームとデイサービス勤務時の8年間で、約200点以上の塗り絵を用いたリハビリテーションを展開してきた。
その中で、個別や集団などのワーク形式で行った「ぬるビリテーション」は、通常の運動器の機能向上訓練だけでは得られない効果を得てきた。 例えば、脳梗塞によって左片麻痺を発症した後1年3ヶ月が経過しても、左半側視空間無視が起こっていた施設利用者が、「ぬるビリテーション」を通して、少しずつ左側を意識できるようになり、ADL(日常生活動作)でもほぼ自立する向上が見られた。

アートセラピーとしての絵画療法

「絵を描くこと」は肉体的にも精神的にもさまざまな良い影響や効果があるとし、医療機関においても積極的に取り入れているケースは存在する。 心を開く、親しい気持ちになるなどの精神面でのアプローチの手段として用られ、心理療法の技法の一つとしてアートセラピー(絵画療法)としても広がっている。
欧米では1940年代以降からアートセラピーの盛んな活動や研究が報告されている。
ただ、国内では絵画療法を含むアートセラピーに関する資格は民間の団体が発行している資格(民間資格)があるのみで、国家資格などの公的資格はまだ無いのが現状だ。

企業でも独自の視点で商品化

企業での独自の動きもある。三菱鉛筆株式会社では、ヒトの脳の最も発達している「前頭前野」に注目し、塗り絵で前頭前野が活性化するかどうかを東北大学加齢医学研究所の川島隆太教授監修の元で検証し、自社の主力商品である鉛筆を「塗り絵セット」として2007年に発売している。(『脳芸教室~大人の塗り絵』)
その検証の結果では、単に「塗り絵」をする行為自体では必ずしも効果はないが、ぼかしや配色、色の濃淡などの工夫をする過程で脳が大きく活性化することが分かった。 特に、濃淡を付ける作業は脳の活性化に非常に効果的だったという。
同社では趣味で塗り絵を楽しむ40~60歳代をターゲットに発売し、「鉛筆で濃淡」、「色鉛筆で塗り絵」、「塗り絵で絵はがき」の3つのステップでレッスンできるようなテキストブックや、書き方を簡単に学べる約30分のDVDなどをキット内容としており、完成後は、額に入れて飾ったり、絵はがきとしても知人や親しい方に送れるようになっている。

■メドフィットが納得の転職を実現します!
⇒作業療法士の求人一覧

関連コラム