東京都発信の「笑い療法士」

最終更新日:2018年8月15日

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作業療法士コラム

東京都発信の「笑い療法士」

2015.07.01

東京都に一般社団法人「癒しの環境研究会」という団体がある。
将来の医療、療養環境向上を目指して結成された会で、メンバーは医師、看護師、建築家、インテリアデザイナー、患者などが中心となっているようだ。
「癒しの環境研究会」では「笑い療法士」という民間資格を設定し、受験者を募っている。 笑いには時として驚くべき効用があることが知られており、現在すでに全国で735人が同資格の認定を受け、新潟県では看護師、作業療法士が19名活動していると言う。

研究で明らかになった「笑い」の薬効

笑いがどのように身体に作用するのか、病気の進行に影響を与えるのかを明らかにするのが医療分野における研究の主な目的だ。
笑いは果たして医療現場での応用に値するのか。その真価を見出すべく進む過程で、いくつかの事柄が明らかになった。
まず、中高年の糖尿病患者19名に対する実験の結果、「笑い」によって食後の血糖値上昇が抑制されることが判明したのだ。
実験では、単調な講義を受けてから食事をする日、漫才を鑑賞してから食事をする日に分けて血糖値を測定し、その結果を比較した。
講義の日には血糖値平均上昇値は123㎎/dlだったのだが、漫才の日は77㎎/dlにとどまったと言う。笑いによって抑制される食後血糖値の上昇値は46㎎/dlに及ぶ
次に、近年の遺伝子研究による成果で、笑いが遺伝子レベルで感染予防やナチュラルキラー細胞の活性化にまつわる遺伝子群をより発現させ、糖尿病や抑うつ、炎症に関する遺伝子群の発現を低下させるのだと判ってきた。
笑いによってナチュラルキラー細胞が活性化し、人の持つ免疫機能を亢進できれば「がん」などの命に関わる重篤な疾患をも予防できる確率が上がるはずだ。

医療従事者こそ改めて認識しておきたい「笑い」の力

病気療養で病院に入院している患者は多い。また、自宅療養を余儀なくされている患者、高齢者も増えている。
病気治療の終わりが見えないケースも少なくないはずだが、そういったシーンでこそこの「笑い療法士」は力を発揮するのではないだろうか。
重く沈み込んだ精神は、もしかしたら生き延びる可能性がある身体を殺してしまうかもしれない。
医療施設で、あるいは訪問看護などで医療サービスと共に笑いを提供し、患者の気力を呼び覚すことが出来れば、不安に揺れる患者の心に安心感と勇気を与えられるはずだ。
どうしても笑えない場合には、作り笑いを浮かべるだけでも効果を期待できるという。
「笑い療法士」の講習会は東京都内で行われている。
この資格は医療従事者本人のストレス対策にも一役買ってくれるかもしれない。
笑いの効用や患者の心理、環境を考えるなら、一人でも多くの医療関係者に知っておいてほしい資格だ。

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