食べるリハビリ

最終更新日:2018年12月11日

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作業療法士コラム

食べるリハビリ

2015.05.01

医療、介護の現場で作業療法士は患者のリハビリテーションに携わっている。
高齢患者であろうと、自律行動の難しい患者であろうと、人間らしく尊厳ある生き方を助けるためには不可欠なのがリハビリテーションだ。
最近の介護現場で有効性が確認された取り組みについて紹介しよう。

「胃ろう」を装填したのちのリハビリ実態

12年度に全国約7700の病院、施設を対象として調査した結果、胃ろうを装着した患者に対して事前に食べる機能の確認を行ったのはわずか22.9%だったという。
これは、まだ自力で食べ物を咀嚼する力が残されている患者から食べる自由を奪ってしまっている可能性を示唆するデータだ。
そして、胃ろうを装着した後に、飲食物の経口摂取訓練を行っていない割合は半数近い47.4%に及ぶ。
これらの数字を問題視した厚生労働省は改めて「胃ろう装着後」のリハビリテーションの必要性を強調した。
患者の「食べる力の回復」を目指す取り組みは始まったばかりだが、これからは人生の終末まで「食べる楽しみ」を持ち続けられる人が増えるのかもしれない。

より重要になる「訪問リハビリ」

運動機能などのリハビリテーションと違って、「食べるリハビリ」に関しては自宅で行う範囲が重要となる。
脳梗塞などで脳血管障害を発症した患者では、自宅療養期間が長くなるためだ。
いかに安全に自宅で過ごし、効果的にリハビリするかを考えるならば、療法士の訪問によるリハビリは不可欠と言える。
そうして再び自力で咀嚼し、嚥下することができるようになれば、胃ろうを外して穴をふさぐことも夢ではない。
多くのケースで、胃ろうは装着すれば長期間利用し続けられるものだった。
現場でのこうした取り組みが実を結べば、いずれ患者が胃ろうから短期で解放されるようになるのかもしれない。
口腔リハビリを請け負う医師の一人は言う。
「人の状態に合ったリハビリを続ければ、多くは口から食べられるようになり、生きる意欲を取り戻すことができる」
胃ろうの装着者は高齢者とは限らない。まだまだ人生の続く若年層や、働き盛りの世代で必要に迫られて胃ろう手術を受ける患者も少なくない。
そうした人々にとっては、「食べるリハビリ」の運用がそれからの人生品質を左右する大きな要素となるだろう。
「経皮内視鏡的胃ろう造設術(PEG)」の診療報酬は4割引き下げられた。
こうした医師側の事情からも、医療現場で積極的に胃ろうを活用する傾向は薄れていくのではないだろうか。

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