白内障の高齢ドライバーの交通事故リスク、手術で1割低下

最終更新日:2018年11月15日

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視能訓練士コラム

白内障の高齢ドライバーの交通事故リスク、手術で1割低下

2018.08.16

カナダの研究チームが行った50万人以上のカナダ人高齢者を対象とする研究によって、白内障の高齢ドライバーが手術を受けることで、その交通事故リスクがわずかに低下することが明らかになった。

リスクの低下度は9%とわずかではあるものの、同研究チームでは、「白内障手術による視機能の改善」が、高齢者の自動車運転に伴う交通事故のリスク低下との関連を示すものとしている。

今回の研究結果は、6月28日付けの「JAMA Ophthalmology」(電子版)に発表された。

白内障手術と高齢ドライバーの交通事故の発生率との関連

同研究チームでは、年間300万件以上の白内障手術が実施されているアメリカ国内では、アメリカ人の60~70%が生涯で白内障を発症し、唯一の治療法は手術のみとなっているとして、白内障手術と高齢ドライバーの交通事故の発生率との関連を検討

白内障手術を受けたオンタリオ州における65歳以上の高齢者55万9,546人(平均年齢76歳、女性58%、手術は2006~2016年の間)の医療データと運転記録を調査した。

5年間の観察期間で、白内障手術を受ける直前の6ヶ月間よりも以前の期間は「ベースライン期間」、手術後を「術後期間」と定義。「ベースライン期間」は平均約3.5年。

白内障手術の実施後、交通事故リスクが「0.9%」低下

検討結果から、交通事故の発生率(患者1,000人年当たり)は、「ベースライン期間」が2.36件だったのに対して、「術後期間(術後1年間)」は2.14件に減少。

白内障手術の実施後に、交通事故リスクが「0.9%」低下したことが判明。

75歳超の高齢者に限定すると、交通事故リスクの低下度は「14%」とより大いことも分かった。

40歳を超えたら年1回の眼科検視を

今回の研究結果によると、年間に1件の交通事故を回避するのに必要な白内障手術は4,564件と推定されるという。

白内障では「視界がかすむ」、「光を眩しく感じる」、「薄暗く見える」、「夜間に物が見えにくくなる」などといった症状が高頻度にみられるため、同研究チームは、高齢ドライバーの安全性に白内障が大きく影響するとの見方を示している。

視力になんらかの変化がある高齢者は、眼科医の検査を受ける必要があり、40歳を超えたら年1回の眼科検診を受けることの重要性も示す

白内障手術を受けることで高齢者の視力が改善することは、交通事故の減少に加えて、社会経済的な負担の軽減にもつながる可能性も指摘されている。

尚、同研究グループでは、今回の研究は、その因果関係を証明するものではないとしている。

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