レーシック手術件数が激減、集団感染や術後のドライアイなど

最終更新日:2018年6月19日

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視能訓練士コラム

レーシック手術件数が激減、集団感染や術後のドライアイなど

2016.11.22

レーザーにより視力を矯正する「レーシック手術」。2008年には国内での手術件数がピークとなり45万件にまで上った。しかし、それからは減少し続け、2014年にはわずか5万件にまで激減しているという。(慶応大医学部眼科学教室・根岸一乃准教授による集計)

このレーシック手術は、もともとはアメリカや韓国などを中心に海外で広く普及したものだが、国内ではスポーツ選手らが同手術を受けたことで有名になり、その後、急速にレーシック手術を希望する患者が広まっていった。

しかし、レーシック手術を受けた患者間での「角膜炎集団感染」などが発生したことで手術の安全性が問題になったこともある。

数分で視力回復するレーシック手術、患者の「95%」は満足

レーシック手術は、レーザーで角膜を削ることで屈折を矯正する視力回復手術法の1つ。手術時間は15分程度と短時間で視力が回復する効果があり、日帰り手術として施術する医療機関も多い。

根岸氏によると、近年レーシック手術件数は激減している。しかし一方で、その有効性や安全性を支持する研究論文も7,000件を超えるという。また、同氏はレーシック手術を受けた人の95.4%は「結果に満足した」というデータも示している

集団感染事件・ドライアイなどでピーク時の9分の1に

また、同氏が日本眼科医会(東京都港区、高野繁会長)の発表資料をまとめた推計では、レーシック手術の症例数は2000年では2万件だった。そこから徐々に増え始め、ピークとなった2008年には45万件に達している。しかし、翌2009年には29万件にまで減少している。

その後は減少傾向が続き、2012年は20万件、2014年にはピーク時の9分の1となる5万件まで減った

レーシック手術の手術件数が激減した原因の1つと考えられるのが、2009年に東京都内の眼科病院で角膜炎の集団感染事件が発生したことだ。当時、レーシック手術時に十分な滅菌処理を行っていない医療器具を使用したことでレーシック手術を受けた患者が角膜炎(角膜の炎症)などを発症した。当時の院長は業務上過失傷害罪で実刑判決を受けている。

また、消費者庁が2013年に20〜60代のレーシック手術を経験した600人(複数回答)に調査した結果として、「視界にギラギラした光がにじむ」、「ドライアイが半年以上続く」などの不具合が3割近い患者から出たことを発表しており、これもレーシック手術件数が減少した原因と考えられる。

眼鏡ブームやコンタクトレンズの性能向上も

従来レーシック手術では保険適用はされず、片目だけでも10〜30万円程度の高額な手術費を要する。費用面でもけっして簡単に受けることができる手術ではないが、安全性の問題や手術後の目のトラブルなどの問題が起きたことで、そもそも目という大事な部位で失明などの取り返しがつかないリスクを考えてしまうと手術件数の減少が進んでいることは当然かもしれない。

また、価格低下やフレームのデザイン性が向上していることで眼鏡が流行になっており、使い捨てなどのコンタクトレンズの性能が向上していることもレーシック手術の件数減少の一因だという声もある。

日本眼科学会などによるレーシック手術のガイドラインはしっかりと定められており、適切な施術が行えれば安全性は確保でき、レーシック手術後もしっかりケアすれば問題ないとする声も上がるが、今後レーシック手術の信頼回復は出来るのだろうか。

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