世界初、iPS細胞で視神経細胞を作製

最終更新日:2018年6月23日

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視能訓練士コラム

世界初、iPS細胞で視神経細胞を作製

2015.04.07

昨年には国内で世界初のiPS細胞による「加齢黄斑変性」の手術が行われたが、次世代医療と期待されている再生医療の新たな研究結果が発表された。
国立成育医療研究センター(東京)や埼玉医大の研究チームは、目と脳をつなぐ軸索という繊維状の部位を含む視神経細胞をiPS細胞から世界で初めて作製したと2月10日付けの英科学誌SCIENTIFIC REPORTS(電子版)で発表した。
これにより目の様々な病気のメカニズムの解明や治療薬の開発につながるかもしれない。 (視能訓練士コラム :iPSによる「加齢黄斑変性」手術も参照)

視神経細胞

視神経細胞は、細胞体と繊維状の神経線維から構成されている。
目から取り入れられた情報は、軸策と呼ばれる長さ1〜2センチの神経線維が目の網膜から脳に伸びて信号を伝える仕組みだ。
この軸策を含んだ視神経細胞に障害や損傷が起こって信号伝達が上手く機能しなくなると視力が低下したり、失明にも繋がる。
またこれまで視神経は一度損傷すると再生が困難とされていた。

視神経疾患のメカニズム解明のきっかけ

研究グループは難しいとされていた軸策を含む繊維状の視神経細胞を作製することに成功した。
人間の皮膚からつくったiPS細胞のかたまりを特殊なたんぱく質が入った栄養液に浮かせる方法で2週間ほど培養し、その後、平面上の培養に切り替えて、さらに2週間ほど培養を続けることで視神経細胞に分化させた。
作製された視神経細胞は電気反応などが確認され、神経として機能することが示された。
重大な視力障害を招く緑内障などの代表的な疾患をはじめとして視神経の病気は多く、そのほとんどがこの神経線維で起こっている。
視神経細胞の作製が成功したことで、分子生物学的に視神経疾患のメカニズムを解析することが可能になる。

さまざまな眼疾患の新しい治療法に期待

国内では、失明原因の1位である緑内障の推定患者数が400万人に上っており、根本治療がないことで視力障害に苦しんでいる患者は多い。 この緑内障でも軸索の障害が起きているため、その発症メカニズムの解明や治療薬開発が期待される。
さらに、屈折異常や斜視、色覚以上などの遺伝性眼疾患のある患者の細胞から視神経細胞を作製し、修復方法を研究することで根本的な治療法が確立される可能性に期待がかかる。

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