脂質異常症、数値で判断より心疾患発症リスクで対応

最終更新日:2020年2月26日

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看護師コラム

脂質異常症、数値で判断より心疾患発症リスクで対応

2015.10.23

日頃の健康チェックや病気の予防・改善などでは体重や腹囲、体脂肪、血圧、コレステロールなどの数値がその目安に使われる。
一定の基準以上だと「メタボ(内臓脂肪型肥満)だ」、「血圧が高い」、「LDL-コレステロールが多い」などとして、医療機関だけでなく患者個人で判定する場合にもその数値を超えないようにとされている。
そんな通例をひっくり返すような報告があったのをご存知だろうか。
アメリカでは、科学的根拠が見当たらないという理由で2013年以降の専門学会のコレステロール治療ガイドライン(GL)に脂質異常症かどうかを見分けるLDL-コレステロール(悪玉コレステロール)の管理目標値が設定されていない

心疾患発症リスクに対応した治療設計

「コレステロ-ル値が高いと動脈硬化や心筋梗塞が進む」という考えは50年以上前から広まり、1990年代からは、「LDL-コレステロール値(悪玉)とHDL-コレステロール値(善玉)のうち、LDL-コレステロール値が高いと危険だ」・「コレステロール値は低いほどよい」という考えが常識となっていた。
そのため、国内のガイドラインでも、それらの基準となる数値を設けて、コレステロール値の管理目標値として決められていた
しかし、2013年11月にアメリカで公表されたガイドラインでは、LDL-コレステロールを管理目標値内におさえるような治療は推奨されてない。 あくまでも患者の心疾患発症リスクがあるかどうかによる治療設計を推奨する内容になっている。
これは、LDL-コレステロール値の数値によらず、心疾患リスクが高い患者にはそれに対応した治療を行い、リスクが低ければまたそれに対応した治療をするという方針だ。
これまでのLDL-コレステロール値が高ければ、数値を下げるようにという治療設計とは全く異なっている。

摂取コレステロールにも制限は不要

さらにアメリカでは5年ごとに改定される「食生活に関するガイドライン」が今年2月に政府から発表され、食事ガイドライン諮問委員会の報告書では「コレステロールの摂取制限は必要ない」とした
これまでコレステロール摂取の目安は、1日300ミリグラム以下とされていたが、食品コレステロールと血中コレステロールに関連性は薄いということで、その目安を撤廃した形となった。
現状でコレステロール値に異常が無い場合は、食事での摂取コレステロールを気にせず食べても構わないという。
一説によるとアメリカでは、「食事において飽和脂肪やコレステロールを制限しなければならないという定説が広まったために、バランスの取れた食事から糖分の多い食事に変わってしまい、食べる量も増えて国民がさらに太った」のだそうだ。
健康に気を使っている人は、必要以上に血圧やコレステロール値などの数値にこだわりすぎず、バランスの良い豊富な食事をして、病気を予防・改善していくのが良いのかもしれない。

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