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働く女性、9割以上が「不妊治療」との両立は困難

2015.10.29

不妊症患者を支援するNPO法人「Fine(ファイン)」が2014年に行ったアンケート調査によると、働きながら不妊治療を受けた人の9割以上が仕事と治療の両立は難しいと感じ、そのうち4割以上は退職や転職などで勤務状況が変わっていたことが分かった。今回は、Fineが2017年に行ったアンケート調査結果を紐解き、不妊治療と仕事の両立について解説する。

不妊治療と仕事の両立

不妊症患者を支援するNPO法人「Fine(ファイン)」(東京)が2015年8月4日に公表した調査結果によって、働きながら不妊治療を受けた人の9割以上が仕事と治療の両立は難しいと感じ、そのうち4割以上は退職や転職などで勤務状況が変わっていたことが分かった。

また、「Fine(ファイン)」(東京)が2017年に行った「仕事と不妊治療の両立に関するアンケート Part 2」のアンケートの調査結果では、働きながら不妊治療を経験した人のうち約96%以上が、仕事と不妊治療の両立は困難と回答している。これは、前回の調査の約 92%より 4 ポイント上昇し、さらに仕事と不妊治療厳しさを感じさせる結果だ。

また、40.8%の人が働き方を変えざる得なかったと回答しており、通院しなければならないことや、責任のある仕事ができないことなど、精神的な負担が大きいことが挙げられている。 2014年のアンケートを比べても、状況は改善しないないばかりか、両立は困難と感じている人が増加しており、仕事と治療の両立が難しい社会が、いまだに継続していることが分かった

高額な不妊治療費の負担、支援体制も未整備な状態

「Fine(ファイン)」によるアンケート(インターネット上で2014年5月~2015年1月に実施)では、不妊治療を経験したとする人(内、男性13人)中、「仕事と治療の両立が難しいと感じた」ことがある人は1978人(92%)だった。「通院回数が多い」(568人)、「体力的に負担が大きい」(335人)、「職場で協力や支援を得にくい」(333人)などがその理由に上がった。そのうちの4割以上(836人)は「退職(527人)」、「転職(121人)」、「休職(104人)」、「異動(84人)」など治療のために勤務状況が変わっていた。

また、4人に3人以上が「職場で不妊治療に関する何らかのサポートが欲しい」(77.5%)と答えたのに対し、実際にサポート制度が使えたのはわずか6%(10人)だった。不妊治療経験者からは「時短勤務にしたいが給料が減ると治療代が払えない」「上司から“1回で成功させろ”と暴言を吐かれた」などの声もあり、同法人の松本理事長は不妊治療患者の働き方への理解・体制整備や不妊治療支援制度を利用しやすい環境づくりが必要だと訴えた。

国による不妊治療の支援

失語症用のリハビリアプリ『ActVoice for Pepper』および、2017年に発表された同アプリを使用した臨床試験について、詳しく紹介していく。

制度的な法整備の見通しは未だに不明

自民党内では2015年8月5日、第三者の精子・卵子を使った生殖補助医療による親子関係について、卵子提供や代理出産では「出産した女性を母」とし、精子提供では「提供者でなく夫を父」とする民法の特例法案が了承された。生殖補助医療の法整備を検討するプロジェクトチームでは今国会の法案提出を目指している。(2015年時点)

今回の特例法案では、女性が卵子提供や代理出産で出産した場合、出産した女性を子の母とすると規定。また妻が夫の同意を得て夫以外の男性から精子の提供を受けて妊娠した場合、夫は自分の子であることを否認できないとした。国内で精子提供により生まれた子どもが推定約1万5,000人を数えていることなどが背景にあるが、今国会での可決は日程が厳しく、法案への賛否も分かれており、実際に原案を提出できるかは不透明となっている。

生殖補助医療では、国内での代理出産・卵子提供・性別選択などの規制や出自を知る権利の問題、安全性や提供者の健康被害に対する補償など、関連する課題が山積みだ。

不妊治療の経済的負担、減らす取り組み

国には、体外受精や顕微授精といった特定不妊治療に要した費用に対し、1回の治療で15万円(凍結胚移植※等については7.5万円)を助成する制度がある。 これまでは、夫婦合算の所得で730万円までという所得制限や、助成額は初回のみ30万円で、その後は1回15万円、さらに生涯で通算6回までという回数制限も定められていた。しかし、2021年1月1日以降、所得制限は撤廃され、助成額も1回30万円と増額された。助成回数も1子ごとに6回までと増加。一方で、治療期間の初日時点での妻の年齢が43歳未満という対象年齢については変更されていない。
※産卵を伴わないもの

民間による不妊治療の支援

国としての不妊治療などの法整備がなされていない中、民間では第三者からの卵子提供などの不妊治療支援の動きがある。

NPO法人「卵子提供登録支援団体(OD-NET)」(神戸市)は2015年7月、早発閉経の女性2人が姉妹などの親族や知人以外から卵子提供を募り、第三者からの卵子提供では初めて受精卵ができたと公表した。凍結保存した受精卵は、肝炎などに感染していないかを検査した上で年内にも母親となる女性に移植される予定。現状、卵子提供に関する法律が明確に規定されていない中で、民間が先行した形となった。

不妊治療、職場の理解や働き方のサポート不可欠

2017年にFineが実施した「仕事と不妊治療の両立に関するアンケート Part 2」結果によれば、職場でサポート制度があると回答した人は約5.8%のみで、職場でサポート制度がない、あるか分からないと回答した人が90%以上となっている。このうち職場で何らかのサポートが欲しいと答えた人は88.7%で、8割以上の人が職場に不妊治療へのサポートを必要としていることが分かる。

不妊治療のためには頻繁な通院が必要となるが、仕事を休まなければならない、通院スケジュールを立てることが難しいなどの理由から、仕事と両立しながら行うことが難しいと考える人が多いようだ。上司から妊活か仕事か「どちらかを選ぶよう求められた」という人もいる。時短やフレックスなど柔軟な就業時間設定や、一時休職や退職した際にも再雇用ができる制度が求められていることは間違いないだろう。

不妊治療と仕事が両立できる社会を目指して

不妊治療と仕事の両立について解説した。晩婚化などの影響もあり、年々希望者が増えていると言われる不妊治療。国も助成を増やすなどの施策をしているものの、会社から通院等への理解が得られず、働き方を変えざるを得ないケースも多い。今後は、柔軟な就業時間や再雇用など企業側の理解やサポートも求められる


【出典】
1、https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000047270.html
2、https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201126/k10012732071000.html

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