帝人が「次世代型補助人工心臓」開発の国内ベンチャー買収

最終更新日:2018年11月13日

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臨床工学技士コラム

帝人が「次世代型補助人工心臓」開発の国内ベンチャー買収

2018.05.02

繊維大手の帝人株式会社(本社:大阪府大阪市北区、鈴木純社長)は、2月28日、体外式補助人工心臓の開発を手掛ける国内医療機器ベンチャーのメドテックハート株式会社(本社:東京都港区、高谷節雄社長)を買収すると発表した。

メドテックハート社は、エムスリーグループのベンチャーキャピタル「シーズロケット有限責任事業組合」が保有しており、帝人がエムスリーアイ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:梅田 和宏)と株式譲渡契約を締結し、その株式(発行済株式93.8%)を全て取得することで合意したとしている。

中期間向けの『体外型補助人工心臓』

現在、国内で承認されている『補助人工心臓』は、「半日程度使用するタイプ」や「1年以上 使用するタイプ」と比較して、「1週間~1ヶ月程度使用するタイプ」は少なく、中期間向け製品の開発が心不全患者の利用ニーズを満たすための課題になっていた。

メドテックハート社は、2011年から「30日間使用可能なタイプ」の「磁気浮上遠心式補助人工心臓(製品名:「MT-Mag」)」の開発を行ってきた。

同製品は、「完全磁気浮上遠心式ポンプ」を採用し、外壁との接触・発熱による血液損傷を受けにくく、補助人工心臓の重大な有害事象である「血栓」が発生しにくい

そのため、重症心不全患者の「心機能回復」に向けたサポートや、急性心不全患者の治療手段を決めるまでの間に活用できると期待される。

「医療事業の積極的拡大」でベンチャー企業買収

これまで、帝人は、人工関節などの医療機器事業を手掛ける「帝人ナカシマメディカル株式会社」への出資、骨接合材料の製造・販売を手掛ける「帝人メディカルテクノロジー株式会社」の設立など、医療機器事業の拡大に積極的だ

今回の株式譲渡契約の締結は、帝人がメドテックハート社の「MT-Mag」の製品優位性を高評価したもので、また、買収対象には、独子会社「MedTecHeart GmbH」を含む。

株式譲渡は2018年3月末(予定)、正式な手続き完了後に、「帝人メドテックハート株式会社」に社名変更する。

欧州・日本国内でそれぞれ承認取得・販売開始へ

帝人は、「MT-Mag」を欧州で2021年以降、日本国内で2024年以降に承認取得・販売開始を目指すとしており、研究への取り組みを本格展開する。

今回の買収によって、医療機器による心不全治療のプレゼンス強化、医療機器の欧州への事業展開、そして、既存事業とのシナジー効果を図っていくとしている。

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