ロボットスーツ『HAL』で歩行困難な子どもを支援

最終更新日:2018年11月18日

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臨床工学技士コラム

ロボットスーツ『HAL』で歩行困難な子どもを支援

2018.04.18

筑波大発のベンチャー企業であるサイバーダイン株式会社(本社:茨城県つくば市、山海嘉之社長)と米保険会社の日本法人であるAIGジャパン・ホールディングス株式会社(本社:東京都港区、ロバート・ノディン社長)は、神奈川県在住・在学者を対象に、サイバーダイン社が開発したロボットスーツ「HAL」(ハル)を使って歩行困難な子どもを支援する事業を開始した

同社では、「障害で夢を諦めず、子どもたちの将来の夢や可能性が広がる」ことにつながれば良いと期待を込めており、成果次第では、支援対象を全国に広げることも検討する。

ロボットスーツ『HAL』

サイバーダインが開発したロボットスーツ「HAL」(ハル)は、身体の不自由な人を補助する世界初のサイボーグ型ロボット

腰から足にかけて装着して、装着者の「脚を動かそう」という意思(脳の指令)を皮膚に付けたセンサーが感知することで、立ち座りや歩行などを補助する画期的なテクノロジーを搭載している。

装着者が、歩く動作を繰り返す中で、装着者の脳から「脚を動かそう」という指令信号が、神経から筋肉へ伝わり動くことに加え、実際に「脚が動いた」という感覚のフィードバックを脳へ戻すことで、失っていた意思伝達機能が回復・強化され、歩行能力の向上(機能改善・機能再生の促進)が見込めるという。

「下半身まひ」の子どもを対象にした歩行支援プログラム

今回の歩行支援プログラムは、サイバーダインの子会社である湘南ロボケアセンター株式会社(本社:神奈川県藤沢市辻堂、久野孝稔社長)で実施される。同施設は、脊髄損傷、脳卒中、ギランバレー症候群などの症例を抱える患者向けに、ロボットスーツHALを使用した最先端トレーニング(HAL FIT)を行う施設。2013年に開設され、若年層では事故、中高年では脳血管疾患の後遺症などで歩行機能を失った人が全国から利用に訪れる。

今回の歩行支援事業の対象になるのは、事故などで「下半身がまひ」を患う神奈川県内在住・在学の小中高生。

プログラム(90分)10回分を無料で受けられるもので、期間を空けずに10回利用することで機能が向上するのか判別できるという。

また、無料プログラムの終了後でも、標準的なプラン(1回2万円の自己負担)での継続も行える。

トレーニングで「一歩ずつ自立に近づく」を実感

HALによる歩行訓練では、上部からベルトで体をつって負荷を軽減しながらウオーキングマシンの上を歩き、スタッフの補助を受けたりつえを使ったりしながら施設内を回る。

「脚を動かそう」という脳の指令と実際の動きを連動させて繰り返し体験することによって、歩行機能の向上を図る。

施設に通う人の中からは、トレーニングで歩行速度が確実に上がり、「一歩ずつ自立に近づいている」と実感する声も上がる

神奈川県内は、「殿町国際戦略拠点キングスカイフロント」や「さがみロボット産業特区」など、先端医療や未病(予防医療)、ロボットの特区が目立っている。ロボケアセンターなど施設も充実していることで、同県内を対象にした支援事業がスタートした。

サイバーダイン社にとっては、施設利用者が増えることで、「HALの改善」や「子供用HALの開発」などに向けたデータを多く入手できる利点がある。AIG社では、「HALの利用を想定した保険商品」などの新サービスの開発につながる情報を得ていきたい考えだ。

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