末梢血幹細胞移植の規制緩和でどう変わる?

最終更新日:2018年2月19日

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臨床工学技士コラム

末梢血幹細胞移植の規制緩和でどう変わる?

2016.02.24

2015年10月、厚生労働省の専門家委員会は「末梢血幹細胞移植」について、血液の提供者に対する条件を緩和することを了承した。
末梢血幹細胞移植とは、白血病や再生不良性貧血などの正常な血液をつくることが困難となる疾患を持つ患者に対し、ドナーの造血幹細胞を移植することで正常な血液がつくるようにできるために行う造血幹細胞移植の一種だ。
規制が緩和されれば、たとえば患者と提供者の白血球型が完全に一致しなくても手術をすることができるようになるのである。
すでに現場で働いている臨床工学技士の方達にも、末梢血幹細胞移植に関する情報を改めて確認してみていただきたい。

末梢血幹細胞移植の歴史

造血幹細胞移植が、もともと骨髄移植から始まったものであることを知っているだろうか。
骨髄移植は1960年代後半、患者の血液細胞にHLAの一致する兄弟から骨髄移植をしたところ、その患者の血液細胞がドナー由来のものに変わったことを発見したのが始まりといわれている。
そしてその後、白血球を増やす薬が開発されるようになっていったのだが、その薬を注射するとその人間の血液中に造血幹細胞が現れることが明らかになったのだ。
末梢血幹細胞移植はこの技術を用いて行われる造血幹細胞移植の一種で、1990年代から本格的に手術が行われるようになっている。

末梢血幹細胞移植の種類

末梢血幹細胞移植は、治療法別に以下のような種類に分類することができる。

・自家末梢血幹細胞移植 あらかじめ採取しておいた、患者自身の末梢血の造血幹細胞を移植する方法。 通常、造血幹細胞の採取作業は1日3~4時間、2日~4日間に渡って行われることになる。

・同種末梢血幹細胞移植 自分以外の末梢血の造血幹細胞を移植する方法。 ただしドナーは誰でもいいというわけではなく、現状では白血球の型が合っている者同士でなければ移植することはできない。

・臍帯血移植 ドナーの造血幹細胞の代わりに臍帯血を移植する方法。 保存している臍帯血を使用するため移植をするまでに時間がかからず、また白血球の型が一致していなくても移植片対宿主病などが発生しにくいという特徴がある。

・ミニ移植 抗癌剤の強度を弱めて副作用を軽くすることにより、より多くの患者に同種末梢血幹細胞移植を行えるようにした方法。 通常の同種末梢血幹細胞移植や臍帯血移植に比べて、放射線照射や抗癌剤投与による出血の危険性が軽減されやすい。

今回の規制緩和が適用されれば、末梢血幹細胞移植の手術件数が上昇することは間違いないだろう。 しかし臨床工学技士はたとえどんなに忙しくても、医療ミスなどを避けるためにひとつひとつの手術を丁寧にこなしていかなければならないのだ。

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