身体に負担が少ない心臓病手術

最終更新日:2018年12月11日

Select Language >>

0120-978-003
月~土 9時~18時 / 夜間・日・祝は受付のみ
臨床工学技士コラム

身体に負担が少ない心臓病手術

2014.11.10

2つの心臓病を併発している患者の手術を行う場合は、心臓を一時的にストップさせて進めていくのが一般的だ。
しかし、この方法は患者の負担を高めるためリスクが高いと考えられている。
国立循環器病院研究センターは、心臓を止めないまま大動脈弁を人工弁に置き換える手術と冠動脈バイパス手術を同時に実施し、成功させたことを発表した。
同時実施は国内で初めてだという。
人工心肺業務や心臓カテーテル業務がある臨床工学技士にとっても関係性の高いニュースだと言えるだろう。

手術の内容

8~9月に60~90代の男女3人に対して実施した同手術の経過はいずれも順調である。
3ケースとも大動脈弁が硬化して全身に血液を送り出しにくくなる大動脈弁狭窄症と、冠動脈が狭まる・詰まるなどの症状を併発していたという。
今回の手術は、開胸して大動脈へカテーテルを入れ、大動脈弁と人工弁を交換し、冠動脈の問題は別の血管でバイパスを作ってクリアした。
同時に2つの手術をこなした事ももちろんだが、人工心肺装置を使用しなかった点も高い評価を得ている。

心臓カテーテル業務と人工心肺業務

臨床工学技士が行う主な業務に該当する心臓カテーテル業務・人工心肺業務。
心臓カテーテル業務とは血管から心臓へ直径2mm程度の細いカテーテルを運び、X線装置と造影剤を用いて撮影を行うもの。
血管の狭窄が見つかった場合、専用のバルーンステントで狭まった血管を拡張させることで血液の流れを正す。

人工心肺業務は心臓や肺に代わる体外循環装置(人工心肺)を操作・管理するもので、数十台もの医療機器を同時に使う場合でも、全ての機器の操作や点検を臨床工学技士が受け持つ。
手術の精度を高めるためにも人工心肺は不可欠だと考えられているが、一時的にでも心臓を止めることは負担が大きく、手術も長時間になるため、高齢者への施術には適さないとされている。

これからの心臓病手術

技術の進歩・医療現場の発展によって、人工心肺に頼らない手術方法が増加傾向にあるようだ。
また、人工心肺でも血液接触面のコーティング材料には生物由来材料であるパリンを用いるのが一般的だったが、より高度な血液適合性を有する合成系材料・MPCポリマーが導入されることとなっている。

心臓カテーテル業務でも人工心肺業務でも、患者への負担を軽減させる新たな技術が日々生まれているため、臨床工学技士に求められているものも大きい。
臨床工学技士の存在が、これからの心臓病手術に大きな影響を与えると言っても良いだろう

■メドフィットが納得の転職を実現します!
⇒臨床工学技士の求人一覧

関連コラム