携帯電話とペースメーカーの正しい関係性とは

最終更新日:2018年6月20日

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臨床工学技士コラム

携帯電話とペースメーカーの正しい関係性とは

2014.09.20

関西では、電車内の優先席付近での「携帯電話電源オフ」規制が原則として廃止になった。
携帯電話の発する電波がペースメーカーの機能に悪影響を与えるとのことで、優先席付近では携帯電話の電源を切ることが半ば常識とされていた。
しかし、現在の携帯電話はペースメーカーに大きな影響を与えないことが判明した。
ペースメーカー治療を請け負う臨床工学技士は覚えておきたいニュースである。

携帯電話サービスの変化

携帯電話が発する電波によって、心臓ペースメーカーの動きが阻害されるといわれていた。
平成17年に策定された総務省の「距離指針」によると、携帯電話からペースメーカーを22cm以上離すことが推奨され、電車での電源オフの推奨がなされるようになった。
しかし、24年7月に2G(第二世代)の携帯電話サービスが終了し、3G(第三世代)での携帯電話サービスがスタート。
3G下における携帯電話のペースメーカーへの影響を調査したところ、3cm離れれば影響がないことがわかった。
総務省は距離指針をペースメーカーの国際規格である15cmに緩和し、「満員電車などでは電源を切るよう配慮することが望ましい」との一文を削除したようだ。

関西と関東での対応の違い

この結果を受け、関西鉄道協会とJR西日本優先席付近での携帯電話電源オフ規制を見直し、混雑時のみとした。
関西鉄道協会は、聴覚障害者への配慮や、緊急地震速報などの迅速な情報通信を阻害するなどの電源オフのデメリットを考え、規制緩和を決定したようだ。
一方関東の鉄道では、「ペースメーカーを使用するお客様からの不安の声があるので見直しを考えていない」 と規制を続けている。

ペースメーカーと携帯電話の正しい理解

確かに、この情報はごく最近のもので、多くの方々はこの事実を知らないだろう。
臨床工学技士ならばわかるだろうが、ペースメーカーを使用する方の多くが現在も携帯電話の電波に怯えている。
この情報を知っている・知らないだけで齟齬が生じ、トラブルを生み出す要因にも繋がるかもしれない。

しかし、東京女子医大循環器内科の庄田守男臨床教授は「電源オフ規制によって『携帯電話の電波は危ない』というメッセージになってしまい、正しい理解を妨げると指摘。

事実、現在までに携帯電話によってペースメーカーが誤作動を起こした事例は1件も報告されていない。
ペースメーカー使用者を守ろうとした規制が、逆説的に携帯電話と医療機器との誤った関係性を流布する結果になっているのだろう。
皮肉にも患者の不安を煽るだけになっている現状を打破するためにも、臨床工学技士が率先して正しい情報を広めていく必要がある。

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