内視鏡手術支援ロボットの導入と運用

最終更新日:2018年2月19日

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臨床工学技士コラム

内視鏡手術支援ロボットの導入と運用

2015.08.14

奥州市水沢区字龍ケ馬場にある県立丹沢病院で、内視鏡手術支援ロボット「ダビンチ」が導入され、専門チームが組まれた。
泌尿器科医2名、手術室看護師2名、臨床工学技士1名という構成だ。
ダビンチを用いた手術は、電気メスや内視鏡などが付属したアームを、3次元画像で監視しながら遠隔操作することになる。
これまで一般的だった通常の「手技」による手術とは全く異なる技術が必要となるため、チームは9月前半に予定されている手術開始に向けてトレーニングを積んでいる最中だという。

内視鏡手術支援ロボットの導入に関して

「ダビンチ」は米国衣料メーカーの製造で、日本国内には2015年8月現在で202台が導入されている。
2011年には既に日本でもダビンチ導入への動きが急速に進んでいたが、運用に関する制度が不十分だった。
そのため、日本内視鏡学会から以下のような導入に関する提言が行われた。

1. 術者及び助手はダビンチ製造販売業者及び販売会社主導のトレーニングコースを受講し内視鏡手術ロボット使用に関する特定の知識技術を習得すること
2. 術者は施行予定手術の関連専門学会が定める専門医資格を取得していること
3. 術者は日本内視鏡外科学会が統括する技術認定取得医であること。ただしロボット支援前立腺全摘出術はこの限りではない
4. 術者、助手、手術室看護師を含めた医療チームは十分な手術の臨床見学を行うこと
5. 内視鏡手術支援ロボット手術導入において同手術の経験豊富な指導者の指導を受けること
6. ロボット使用の手術については患者と関係者に十分なメリットとリスクの説明を行い、理解を得ること
7. 上記の条件を満たした上で、ロボットを導入する施設として独自のガイドラインを作成し、倫理委員会あるいは臨床研究審査委員会の承認を得ること

内視鏡手術支援ロボットのメリットを生かすために出来ること

手術支援ロボットを導入すると、人体がどうしても止められない「手振れ」が補正されるために、より安全で高度な手術が出来るようになると考えられている。
運用のためのデータ蓄積量も増えており、技術が向上したため腹腔鏡手術に費やされる時間も以前よりは短縮化された。
元々は開腹手術よりも長い手術時間が必要だったのだが、操作技術が向上したために開腹手術と同様の2時間半から2時間半を目指せるようになったという。
しかも、罹患率が年々高まっている前立腺がん手術に関しては、ダビンチを使用した治療が保険適用内になっている。
身体にメスを入れる手術はどうしても患者の身体にかかる負担が大きい。
弱った患者に与えるダメージを最小に留めるためには、出来るならば開腹手術よりも内視鏡手術を選びたいというのが現在の流れだと思われる。
内視鏡手術支援ロボットを運用するメリットを最大限に生かすためには、医師、看護師、臨床工学技士が一体となって今よりさらに知識を身に着け、技術を研鑽しなければならないだろう。
かつて制度が不十分だった時点では内視鏡手術に危険が伴うことがあった。それを記憶している患者も少なくないのだ。 どんなに高度な機械であっても、扱う人間が未熟であれば意味がない。技術がどこまで進もうとも、その運用は最終的には人の手が行うのだと認識しておく必要があるだろう。
また、その意識を持って技術向上に努める事は、医療従事者本人の活躍の場を広げ、将来性を確実なものにしてくれるはずだ。
日本では内視鏡支援ロボットを使用した手術に対する保険適用は2012年に始まった。
それ以来前立腺がん手術の件数は年々増え続けている
医師、看護師、臨床工学技士として、より高度な先進医療に携わって行こうと考えるならば、少しでも早く、多くの知識を学び、技術に接しておくことをおすすめする。

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