臨床工学技士の求める輸液装置

最終更新日:2018年6月21日

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臨床工学技士コラム

臨床工学技士の求める輸液装置

2015.07.22

臨床工学技士が患者の治療の際に操作を行う機器に「輸液装置」がある。
急速輸液装置、微量輸液装置、輸液加温装置として活用される輸液装置は、「輸液時間」や「流量」を設定すれば自動で滴下速度の調整を行う便利な機器だ。
技術の進んだ現在では、通常の点滴程度であればコードレスでコンパクトな輸液装置も開発されており、患者のケアを行う医師や看護師の負担軽減に役立っている。
しかし、入院して長時間輸液装置に接続される患者や、そのケアに当たる医師、看護師、臨床工学技士から見ると、この輸液装置にもまだまだ改良の余地があると言う。

患者にストレスを与える「アラーム機能」

点滴静脈注射を管理する輸液ポンプの場合は基本的に動作の正常をチェックするアラーム機能が装備されている。
機械にエラーが起こったり、動作が止まってしまったりといった万が一のトラブルが起こる可能性を考えれば不可欠な機能だ。
アラームが作動する原因は様々だが、患者がわずかに寝返りを打っただけでも作動する可能性は否定できない。 入院治療は辛いものだ。
ただでさえ心身ともに追い詰められている状況で度重なるアラームに急き立てられればどのような精神状態に陥るか、推測は難しくないだろう。
警戒音が聞こえてきた時、身体を動かせる患者はまず自らエラーに対応しなければならないのだが、入院治療を受けている患者にとってこのアラーム音は大きな苦痛となる。
しかし、残念ながら現在販売されている多くの輸液装置にはそのような点での配慮は見られない。
医療器具としての輸液装置の存在価値は正確性と精密性、安全性にあると言うのが開発者の視点なのかもしれない。

技術の進歩に「心」を込めて患者に寄り添う

医療機器で第一に求められるのは安全性、機能性、そして利便性だ。
実際に使用してみれば、開発者が何を重んじてその機器を設計したのかは推測できる。
機能を最優先して組み立て、運用に際してリスクを最小限にとどめるように構想されたのだろう。
しかし、患者自身に医療機器のアラームの対応をさせてしまう、これははたして患者に寄り添った設計思想と言えるのだろうか?
アラームには無線技術を応用して直接ナースセンターなどに警報を届けるような工夫が必要、というのが現場の声だ。
透析などにも用いられる輸液ポンプは拘束時間も非常に長い。
また、がん治療で抗がん剤の点滴を受ける患者は副作用で身体を動かすのも辛い状態だろう。 少しの改良で患者の入院生活の苦しみは劇的に改善できる。
臨床工学技士は直接患者と触れ合う機会は多くない。
しかし、機器の操作によって間違いなく患者の命には寄り添うことが出来る
機器設計にこうした現場目線からの意見が取り入れられるようになれば、臨床工学技士もまたさらに患者に配慮した仕事が出来るようになるだろう。 医療機器開発には時間と資金が必要だが、いずれ改良が進むことを願いたい。

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