腹膜透析の課題を乗り越えた新製品

最終更新日:2018年4月25日

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臨床工学技士コラム

腹膜透析の課題を乗り越えた新製品

腹膜透析のメリット・デメリット

腹膜内に透析液を一定時間入れることで血液中の老廃物、余分な水分を腹腔内の透析液側に移動して取り出す手法のことを腹膜透析と呼ぶ。
メリットは前述したとおり病院に来院せずとも透析できるため、社会復帰が容易であることがあげられる。

しかし、腹膜透析を行うと徐々に腹膜の機能が低下し、治療開始からおよそ5年程度で十分な治療が不可能になるという大きなデメリットもあるのだ。
日本での人工透析患者の数は2013年末に31万人を超えたのだが、課題が残る腹膜透析の利用者は全体の4%と非常に少ない。
このため、臨床工学技士としても腹膜透析を患者に推奨できないのが現状だ。

腹膜に配慮したテルモの腹膜透析液

なぜ腹膜透析によって腹膜機能が低下するのか。
原因の限定は難しいが、腹膜透析液のpHが原因の一つだと考えられている。 事実、pHを中性化することで腹膜への影響や腹痛の軽減がみられたという報告もあるようだ。

テルモが発表した「ニコペリック腹膜透析液」はイコデキストリンを含んだ腹膜浸透液で、ポリプロピレン製2室容器を採用したもの。
使用時にこの2室を開通して混合すると、pHが中性化されるため、腹膜への負担を軽減することができるのだ。

以前からテルモは腹膜透析に関する製品開発の目標として「患者さんにやさしい」を掲げていた。
2000年には国内で初めて中性化腹膜透析液「ミッドペリックL」を発売している。
今回のニコペリック腹膜透析液はこれを改良して更なる効果を付与したものだという。

血液透析は病院で行う手法であるため、どうしても患者の時間を犠牲にしなければならない。
多くの血液透析利用者にとって拘束時間は悩みの種であり、臨床工学技士としても辛い部分であった。
もう一つの透析法である腹膜透析の改良が進み問題なく使用できるようになれば、患者のストレスは解消され、臨床工学技士の負担軽減にもつながるのではないだろうか。

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