職務経歴書、病院から病院への転職ではあまり聞きなれない言葉ですが、 今回の転職を成功へ導く為に必須となる最も重要な第一歩目の作業です。 先方に「自分はこれまで何を経験して、何ができる人材なのか」を知ってもらう為に、 ただ、履歴を羅列するのではなくこれまでのキャリアの具体例などをあげてうまく自己PR をしましょう。
職務経歴書を書く際には、以下点を考慮して職務経歴書の内容や構成を考えましょう!
- ポイント1 『見やすく・分かりやすく!』
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・見やすいシンプルな構成、表や枠などを効果的に使用する。
・できるだけ箇条書きで、簡潔な文章でまとめて読みやすく!
・職歴が多い場合は、職種・ジャンル別などに分類して記載。
・職歴が多い場合であっても、1~2枚におさまるように書く。 - ポイント2 『人事担当の印象に残るように!』
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・冒頭部分に経歴の概略・自分の強みなどを3~5行程度で書く。
・アピールポイントはダラダラ長く書かず、端的に分かりやすく!
・自己PR、ヒューマンスキル、熱意などは別欄でアピール。 - ポイント3 『論理的な構成で内容を明確に!』
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・職歴・スキルを"専門性"と"汎用性"の性質別に分けて整理する。
・アピールしたいポイントが目立つような構成を工夫する。
・面接の流れをイメージして筋道立てた構成を組み立てる。 - ポイント4 『応募先のニーズに合わせる!』
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・応募する企業が求める人材に合わせて記載する内容を考える。
・応募する企業の社風、会社理念を理解して、表現方法を選ぶ。
・選考に有利な情報・アピールポイントを強調する。 - ポイント5 『事例や数字を使って具体的に!』
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・職務内容や実績はできるだけ具体的な数字を使って表現する。
・部署名、役職名、部下の人数などを具体的に記載する。
・表彰内容、学会、セミナー等の名称を具体的に記載する。 - ポイント6 『オリジナルな職務経歴書を作る!』
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・書式、記載方法などに自分なりの工夫を盛り込む。
・職歴以外にも選考に有利な情報があれば記載(研究・趣味など)。
・用紙や書式なども自分のスタイルに合ったものをチョイス。
職務経歴
- 平成 ○○年 ○月
- 医療法人○○会 ××総合病院 入職
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病院概要:診療科目: 内科、外科、整形外科、肛門科、消化器科、循環器科、放射線科
許可病床数: 140 床(一般病床 90 床、介護療養型医療施設 50 床)
- 主に血液透析・血液濾過・血液透析濾過の機械的操作、保守点検と患者のブラットアクセスへの穿刺、安全管理を行う。
- 透析は非生理的な体外循環を患者覚醒時に行い、また余分な体液量を計算して体外へ除水しているため危険度が高く、 機器のトラブルは患者生命に直結するためスペシャリストとしての技術と素早い危険察知が要求される。 そのため、常に患者とのコミュニケーションと技術的な習得を重視した業務を遂行する。
- 自己免疫疾患の患者に対して行う血漿交換装置、血漿吸着装置の操作、保守点検を行なう。
- 平成 ○○年 ○月
- 透析技術認定士試験 合格
- 平成 ○○年 ○月
- OPE 室業務、循環器業務部門に移動
- ・心臓カテーテル業務:
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狭心症、心筋梗塞患者への検査、治療のDr 介助を清潔野で行う。
治療では、PTCA バルーン・ステントの加減圧やロータブレーダの操作を行い、Dr と良好な信頼関係を構築、
チーム医療の一員として積極的に参加する。
そして、循環動態が不安定な患者に対して、PCPS(経皮的心肺補助装置)、
IABP(大動脈バルーンパンピング装置)の操作を素早く行うことで、急性期医療の最後の砦として緊急循環動態維持業務を行う。
- ・OPE 室業務:
- 多種多様なME 機器の操作、保守、点検を行い、業務提携診療科は一般外科、心臓血管外科、脊椎外科、成形外科、婦人科、 泌尿器科、眼科、耳鼻科、脳神経外科など多岐にわたり、レーザー装置、顕微鏡、腹腔鏡装置、自己血回収装置など様々な機器を扱う。 心臓血管外科においては冠動脈バイパス術,弁置換術、大血管置換術にたいして人工心肺業務を行い。 自己血回収装置、人工心肺装置、心筋保護液冷却装置、超音波血流測定装置などを扱う。 常に全ての業務に最善が尽くせるよう24 時間365 日体制で活動を行い、生死の狭間の緊張感を背負いながら、 日々、切磋琢磨して、現在に至る。
(年間手術件数…OPE 3100 件、心臓カテーテル 1000 件)
その他
PC スキル:ワード中級 エクセル上級 パワーポイント中級
語学力:会話 ビジネスレベル 読解 日常レベル 作文 メール交換程度
職務経歴
- 平成OO 年O 月~平成OO 年O 月
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財団法人●●会 ○○総合病院
診療科目: 内科、外科、整形外科、肛門科、消化器科、循環器科、リハビリテーション科
許可病床数: 140 床(一般病床 90 床、介護療養型医療施設 50 床) - 平成OO 年O 月~平成OO 年O 月
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臨床検査科 配属
・内科・脳外科・耳鼻科・泌尿器科領域におけるMR 撮像、読影およびフィルム管理。
・検査前の患者に対するMRI 検査の説明および検査実施前の安全管理業務。
・造影剤や生理食塩水等の備品管理および検討。
- 平成OO 年O 月~平成OO 年O 月
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上記業務に加え、
・MR 検査室における感染制御対策。
・看護およびリハビリテーション部からの依頼による、臨床検査コンサルテーション。 - 実績:
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・心電図検査 30 人/日
・採血業務 25 人/日
・検体検査 当直、日直時に実施 1 回/月
・体外衝撃波結石破砕術 治療補助開始(機械のメンテナンス等含む) 4 人/週
・スパイロメトリー 5~8 人/日
・小児フロー 30 人/3 時間 - 平成OO 年OO 月~現在
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医療法人●● ○○クリニック
施設概要:睡眠時無呼吸症候群を始めとし、睡眠障害を専門に扱うクリニック。全国でも最大規模の睡眠検査の
設備を備え、睡眠学会認定施設となっている。 - 平成OO 年OO 月~現在
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外来担当
・心電図検査、肺機能検査、超音波検査など生理機能検査を主に行う。
・週に1度の夜勤では睡眠検査(PSG)の電極装着、夜間の検査監視、その後の解析に従事する。 - 実績:
- ・・・・・
その他
PC スキル:ワード、エクセル、パワーポイント 上級
語学スキル:会話:上級 読解:中級
職務経歴書 |
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平成○○年○○月 | |
名前XXXXXX | |
希望する職種 | X 線診断装置 MRI などのアプリケーションスペシャリスト |
経歴 |
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平成12年4月 |
XXXXXX 病院 入職(地域/病院名、病床数 XXXX 床) 【放射線技師数】3 名 【主な職務】 外来・病棟の一般撮影・CT・アンギオ検査 |
平成13年3月 | 放射線技師としてのスキルアップを求め、同病院 退社 |
平成13年4月 |
XXXXXX 病院 入職(地域名、病床数 550 床、総合病院、救急指定病院) 【放射線技師数】 18 名 【主な職務】 各種モダリティーの放射線技師業務 同病院へ入職し5 年、放射線技師として、一般撮影、CT 検査、胃透視などのX 線透視 検査、心臓カテーテル検査、血管造影検査に従事。 |
平成17年10月 |
64 列マルチスライスCT「ブランド名・商品名」の立ち上げを担当す 月平均撮影人数 950 人 新機種の導入目的は検査効率の向上。マルチスライスのスピードを生かして増大する患者に対 応。月間1000 名(1 日50 人)が目標。検査プロトコルの標準化などの改善を進め、近づけられ た。不足は当初の要員数より1 名減のため。 |
平成18年1月 |
XX 県のCT 担当を中心とした勉強会「XXXCT 勉強会」にて「装置名の使用経験」と題し発表する。 内容は、当院が8列のマルチスライスCT から64列マルチスライスCT へ更新したことから、8列か ら64列へ更新して何が変わったかを中心に話しました。 (装置名の特徴、撮影件数の変化、CT-angio 件数の変化、64 列になって冠動脈が容易に撮 影できるようになったこと、CT にて冠動脈撮影の有用性、アダムキュービッツ動脈の描出が容易 になったこと等。) |
平成18年2月 | 県主催の健康講座という、 一般の人を対象に現場の医療技術者が講演する場で、「64 列マルチスライスCT による冠動脈検査」について講演する。 |
平成18年3月 | 現在、64 列マルチスライスCT の能力を最大限に引き出し、臨床の場で活躍できるよう日夜努力しています。 |
以上 |
- 履歴書と職務経歴書の違いは何ですか?
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一般的に履歴書は、学歴や経歴、趣味など、自己紹介の意味を込めて、職務経歴書は、具体的にどのような仕事をし、
どのようなスキルを培ったかを中心に書くものです。履歴書は、各項目を端的にまとめ、
詳細は面接の際に話す意識でよいかと思います。
一方、職務経歴書では、 応募先が求めている人材を把握することが大切です。この点がブレていると、立派な経歴があっても採用担当者は興味を示しません。 応募先が求めるスキルや経験に対して、アピールできる経歴を特に強調して記載してください。 - 履歴書・職務経歴書のサイズは決まっていますか?
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特に指定がない場合、履歴書は市販のサイズB5(B4 二つ折)を使用し、
職務経歴書は、A4 サイズで提出するのが一般的です。ポイントは、見やすく、採用担当者が取扱いに不便を感じないこと。
自作フォーマットの履歴書でも、B4 サイズで作成し、二つ折りにしてB5 サイズで提出されたほうが、市販の履歴書と遜色なく提出できます。
A4 サイズで履歴書を提出されても構いませんが、多くの応募者がB5 サイズを使用しているので、
大きいことで採用担当者が不便を感じることがあります。
職務経歴書は、応募先が求めるスキルや経験を積極的にアピールできるものです。特に指定がない場合は、 多くの応募者がA4 サイズを使用していますので、合わせたほうがいいでしょう。 また、枚数はなるべく1~2 枚程度に収まるようにしてください。 - 派遣社員として時給制で働いています。年収額はどう記載したらよいのでしょうか?
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一般に、年収は応募時に一番近い職歴での額を伝えます。概算でよいので、今年の年収額を算出してください。
その方法は、「最近の月給平均額×12 カ月」という簡単なもので問題ありません。
注釈にてその算出方法も簡単に記載し、応募先に理解してもらえるようにまとめてください。また、支払っていた税金の金額を提示し、 手取りの給与額を明示してもよいでしょう。
応募先は正確な年収額を知りたいのではなく、おおよその金額を知り、今後の給与額の参考にしたいのです。 それほど深く考え込まず、わかる範囲で伝えてください。 - 転職回数が多く職務経歴書をうまくまとめられないのですが、何かいい方法はありますか?
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読みやすくわかりやすいものに仕上げることを心がけましょう。
事業所概要などを記載し、「経歴」と 「経験内容」を分けて記載すると、端的にまとまります。
それでもまとまらないのならば、別に職歴を1 社につき1 枚にまとめた書類を用意するのも1 つの手です。
まずは要約した書類を応募先に渡した上で、「詳しくまとめた書類も、別途用意しています」と伝えてみてはいかがでしょうか。 概要と詳細の2 種類の職務経歴書を用意することで、詳細な情報が必要になった際にも対応できますし、経験をわかりやすく伝えられると思います。 - 特に業界を選定しない場合、志望動機の書き方はどうすればよいのでしょうか?
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まずは、希望する職種を定め、その理由を明確にしましょう。
そして、そのためにスキルアップに励んでいること、自分がどれだけその業界や業種への適性が高いかをアピールしましょう。
「なぜ当院(当施設)を志望されたのですか?」と聞かれたとき、返答に困るようではいけません。
応募先の扱っている機材や業界の現状をチェックをすることで、業界の展望や応募先の理念が理解できます。 事業所のホームページなどをよく読み、他社との優位性や扱っている機材、現状の将来性など志望理由の参考にするとよいでしょう。 「なぜこの業界を選んだのか」という質問も同様です。ただ、最終的には応募先への転職が目的ですから、 「業界にも興味がありますが、御社の企業理念と社風に魅せられて応募いたしました」など、応募先へインパクトを与えるように心がけましょう。 - 自己PR 文を書くときのポイントは何ですか?
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目標や抱負、転職を思い立ったきっかけ、応募の動機などは、よりポジティブにな表現に言い換えてみましょう。
経験やスキルの価値は、「応募先から見てどうか」を心がけて書いてください。業務を通して育んだ実績などは、
具体的な数値を交えて書くと効果的です。
仕事に対する想いや仕事のスタンスをアピールすることに慣れていない人は、まずこれらのポイントを箇条書きにし、 そのあとで肉付けするというように段階を踏んで考えるとよいと思います。ただ、独りよがりの内容では逆効果になるので、注意してください。 - 職務経歴書の書式などは決まっているのでしょうか?
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職務経歴書の書式は「A4 用紙・横書き」が一般的で、まず「職務経歴書」とタイトルを記入し、提出する日付と氏名をその下の行の右端に書き添えます。
そして、「職務要約」「職務経験」「保有資格・スキル」「自己PR」という順番で書いていきます。
職務経歴部分の書き方には、
時系列で経験・スキルをまとめる「編年体式」と、勤務先や時系列にとらわれずに分野や業務内容ごとにまとめる「キャリア式」があります。
また、職務経歴書の枚数についてですが、人事担当者が一目見たときの印象も大切ですので、
いたずらに長くならないよう上限2枚を目安にしてください。
簡潔に要点をまとめ、「この書類はじっくり読もう」「この人に会ってみよう」と思ってもらえるように工夫することが大切です。 - 質の高い職務経歴書とはどのようなものでしょうか?
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面接で聞かれるであろう質問を想定し、相手がどういうことを知りたがっていて、
それに対して自分がどう答えるべきなのかを考えたうえで書かれている“台本”のような職務経歴書が、高評価を受けると言えるでしょう。
コツとしては、まず今までの経歴を振り返ってキャリアの棚卸しをし、その中からセールスポイントとなる経験・実績を抽出します。
そして、人事担当者の視点に立ち、「何をしてきたか、何ができるのか」がひと目でわかるように組み立て、 客観的な事実のみをコンパクトにまとめながら書くようにしてください。 - これといってアピールポイントがないのですが、どうすればいいでしょうか?
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確かに、当たり前のように思える知識・経験は職務経歴書には書きづらく、アピールしにくいかもしれません。
そこで、自己PRを特殊なスキルといった高いハードルとして考えるのではなく、
具体的なシーンを思い浮かべながら身近なスキルとして落とし込んでみましょう。
例えば、チームワークを重んじてムードメーカー役を買ってでていた、資料をまとめるスキルなど、 日常業務の中で培われたものがそれに当たります。見過ごされがちな能力を掘り起こすためにも、 一度キャリアの棚卸しをして、職務経歴書を書いてみるとよいでしょう。