「歯がない高齢者」は長時間・短時間睡眠リスクが増加

最終更新日:2018年12月17日

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介護職コラム

「歯がない高齢者」は長時間・短時間睡眠リスクが増加

2018.12.07

東北大学は10月5日、小山史穂子氏(同大大学院歯学研究科非常勤講師)らによって、「高齢者における歯の本数と睡眠時間の関係」について、「歯がない高齢者」は短時間睡眠・長時間睡眠のリスクが1.4倍に上昇することを明らかにする研究結果を示したと発表した。

同研究成果は、「Sleep Medicine」(電子版)にて公開されている。

睡眠時間は「死亡率上昇」、「肥満」など全身疾患に関連

睡眠時間は、短すぎても長すぎても、死亡率が上昇するなど、健康問題に影響を及ぼすことが明らかになってきている。

高齢者においても、この睡眠の問題は重要だ。

一方で、多くの高齢者では、歯の本数が少なくなるケースが珍しくないが、「噛み合わせ」を保つ役割を担う歯がない人では、下の顎が上方回転し、気道に影響を与ることで睡眠時の呼吸を妨げる可能性があるとされる。

そこで今回、同研究グループでは、高齢者の「歯の本数と睡眠時間の関連」について検証した。

65歳以上の睡眠時間と歯数の関連を検証

今回の研究では、日本老年学的評価研究の2010年度調査(65歳以上を対象)を使用し、横断研究を実施。(睡眠時間の質問は、無作為の2万3,444人の中から2万548人の回答あり)

目的変数には睡眠時間(4~10時間を1時間ごとに区分け)、説明変数は現在歯数(20本以上、10~19本、1~9本、0本)として、多項ロジスティック回帰分析(睡眠時間7時間を基準)で現在歯数と短時間睡眠または長時間睡眠のリスク関連の検証を行った。

(性別、年齢、BMI、教育歴、等価所得、メンタルヘルス、外出頻度、糖尿病の有無、歩行時間、日常生活行動(ADL)、喫煙歴は調整)

検証結果からは、歯が0本のグループは短時間睡眠(4時間以下)が「3.3%」、長時間睡眠(10時間以上)が「9.0%」であったのに対し、歯が20本以上のグループでは、短時間睡眠が「2.3%」、長時間睡眠が「2.8%」と、歯が多いグループで短時間睡眠・長時間睡眠共に少ない傾向にあったという。

高齢者の「歯の本数と睡眠時間」は、「U字型」の関係性に

さらに、歯の本数と睡眠時間についてU字型の関係性が存在することが判明。

現在歯が20本以上の人に比較して、歯が0本の人たちは、短時間睡眠のリスクが1.4倍、または長時間睡眠のリスクが1.8倍であることが認められた。

また、残っている歯が1~9本の人たちでも同様の関連(短時間睡眠=1.3倍、長時間睡眠=1.5倍)がみられたという。

歯の健康が適切な睡眠時間の維持、健康長寿につながる

今回の研究結果は、高齢者を対象にして、現在歯数と睡眠時間との関係について初めて明らかにしたものとなる。

同研究グループでは、より多くの歯を残せるよう「歯の健康を保つ」ことが適切な睡眠時間の維持、ひいては健康長寿につながる可能性が示唆されるとしている。

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